【乳がん/入院に必要な物】"おこもり"をテーマに入院生活を満喫してたら「優雅ですね」と個室を追い出された

乳がん手術の時の入院期間は13日間。

ちなみに、人生において入院などしたことはなく、そもそも病気もした事がない。
だから手術の後も、病院での過ごし方も未知。しかも2週間、どの程度自由が効くのかも分からない…という状況で入院しました。

ちなみに、実際に入院をしてみた結果はこんな感じでした。
・実際は当日:検査に忙しくてご飯食べて寝るだけ
・手術日と翌日:さすがに動けず寝ているだけ。
・手術後2日目以降:食事制限もなく、ご飯も普通に食べられ、私は座って部屋でくつろぐ分には全く普段と変わらない体調とテンションで過ごす。

…という訳で、個人差ありますが、私の場合は手術後の10日間は、毎日部屋にいる感じで過ごす日々でした。

つまりヒマ。

手術後、もっと寝てる自分を想定していましたが、乳がん手術で約7時間手術してても、24時間後には自分で歩いて院内コンビニにおやつ買いに行けるほどに、私の場合は回復していました。

でも、さすがに長距離は歩けないから、外出はキツイ。
(先生の許可さえあれば、外出もOKではあるんですが)
とにかく一日中部屋にいなければいけない感じ。ヒマです。

しかも入院してるのはがん専門病院。
時には、現実として病気の実態を目の当たりにし、まあまあテンションが下がる時もありました。

そこで私は入院中、自分を最大限労わり、自分のご機嫌を取るために居心地よく過ごそうと思いました。
手術の1か月前までは「死ぬかも」と怯えていたわけだし、一応ステージ低いとはいえ、手術を7時間近くやったし、術後も息吸いづらいし、完璧に歩ける訳ではないし(座ってる分には安定してるけど)。
おっぱいも一気に両方ごっそりなくなった訳だし、せっかく頑張って軌道に乗りかけてた新規事業も、責任者(私)が抜けた事であっけなく良く思ってなかった側の上司に潰されたし(それは私事だが)

いや頑張った、わたし頑張ったわ。色々頑張ったわ。
…と自分で自分を褒めて甘やかし、幸い退院まで個室で過ごせて、多分部屋変わらないと初日に言われていた訳なので…

手術から2日目、居場所作りを始めました。
居場所作りのテーマは『10日間、タワマンでのおこもり』(病室からの眺望が良かったので)

◆重宝①:サブスク系(Amazon Prime、dマガジン、iBook)やYoutube・TVerなどデジものコンテンツサービス
ヒマなので、とにかく優雅にひたすらコンテンツ消費ができる訳です。
本当は本が良かったんですが、いかんせん重たいので今回はサブスク系コンテンツを契約しました。

私は邦画好きなのでAmazon Prime、雑誌色々読めるdマガジン、そこで補えない本をiBookで買い、見たいドラマやバラエティはTVer…と、ここぞとばかりに見たいものを、見たいときに楽しむ体制を整えました。

◆重宝②:タブレット
パソコンは持ってってたんですが、デカくて置き場限られるし、サンルームやカフェ持ってく時にジャマ。そして電源の持ちが良くない事もあり、途中でAmazonの爆速便で院内コンビニ届けにしてiPad Pro買いました。
1日使っても8時間は電源切れないし、9インチでも動画十分に見れるし、dマガジンは片面A4サイズの雑誌として読める。
買ってよかったです。
ちなみに、病院によりけりですが、手術から翌日朝までベッドから起きられない場合、スマホやタブレットをずっと手に持つのはキツイので、ベッドに固定できるタブレットスタンド的なものがあると便利かと…。
(再建手術の時はその余裕がありましたが、全摘の時は翌日まで一切スマホも見られなかった位に具合悪かったので、ご参考までに…)

◆重宝③:自分の好きなおやつやお茶+温かいものと、冷たいもの飲むようタンブラー
これ地味に重要でした。水ばっか飲んでても飽きるし、かといってコンビニで買ったペットボトルばっかりはコスパも悪い。そして温かいもの飲みたい…となる。
幸い私の病棟はポットでお湯がもらえたので、好きな銘柄の紅茶やコーヒーを持ちこみ、おこもりの友としていました。

【持っていったもの】
・会社や、家でくつろぐときにいつも飲んでる紅茶
・でも、朝はやっぱ美味しいコーヒー飲みたい
・本当はケメックス持ち込みたかったが、割れるとアレなのでコーヒープレス。
・自分の好きなカップも持ち込み
・お水やホット以外の飲み物を飲むようのタンブラー
・おやつは、テンション上げるためにちょっと良いやつ。
持ってたのはデメルのネコ舌チョコとか、小川軒のレーズンウィッチとか。
お茶系とおやつは、テンション上げるのに個人的に重要なのでコンビニで妥協しない。

◆重宝④:いい匂い系のもの
【!】抗がん剤で匂いに敏感な方が入院されているので、あくまで自分が楽しめる範囲で…という大前提があるのでご留意ください【!】
私はハンドクリームと、リップ、顔に吹きかけられるリフレッシュスプレーなど、自分のベッド周りだけで香るものを持っていきました。
特に窓が開かない病院、ボタニカル系の植物由来の香りは外の空気が吸えない時、かなり気分をやらわげてくれて、持って行って良かったわ~と心底思いました。

私が個人的に良かったものは、ジュリークのリフレッシュスプレー&マークスアンドウェブの"リラックス"というリップで、普段も会社のリフレッシュ用で使ってるやつでした。

あと上半身はお風呂にかなりの期間入れない上、ドレーンから柔道部の部室みたいな匂いの謎液が出てきたのでクサい。
まあまあこれもテンション下がるので、せめてSABONのボディシートを使用し、少しでもいい匂いに…とごまかしていました。
でも傷口付近での使用はダメなので、首とかおなかあたりだけでの使用で。
あと一応看護師さんに使う旨、申請をお願いします…

ちなみにシャンプーやボディーソープも旅行用のものではなく、普段自分が使ってる好きな香りのものや、個室の時は匂いが出てもいいので、ボディークリームで足のマッサージしたりしてました。

この匂い系、意外と病院においてリラックス効果高いので、ほかの同部屋の患者さんに迷惑にならない程度で、工夫をするととても快適に過ごせると思います。

▼重宝④:化粧落としのいらない日焼け止めパウダー
窓側だとまあまあ日が当たります。天気が良い日は院内散歩もしたい日もあります。
でもメイクするのも入院患者はちょっとアレだし…という訳で、UVを防いでくれて、でも化粧落としが必要ないボタニカル系ファンデーションを使っていました。

私は「チャコット」のチャコットプランツという1900円くらいのパウダーを使っていました。ソニプラとかで売ってます。
夜も顔普通に洗うだけでメイク落とし要らずらしいので、楽でした。

▼重宝⑤:前開きワンピース
入院5日目以降(4本あったドレーンが2本抜けた後)は、日中は私服で過ごしていました。
病院のパジャマでも良いのですが、終日パジャマでベッドの上にいると夜寝られなくなってしまうので敢えての私服。
そこで重宝したのが、前開きのロングワンピース(無印とかに売ってるみたいな)
これ脇に刺さったドレーンも隠せるし、このまま外出も行けちゃいます。
腕を90度以上上げないので済むので、着脱も、回診の時もまくり上げるだけでかなり楽でした。

ただ難点は『患者に見えない』。
エレベーターや混み合ったサンルームで見舞にきたっぽいおばちゃんから、「そこずっと座ってるけど、自分も景色見たいから席譲れ」と圧をかけられたり、エレベーターで容赦なく押されるリスクがかなりあります(上記全て実話)
なので、部屋以外に行くときは、結局おとなしくパジャマを着て院内をウロウロしていました…。

▼重宝⑥:肌の手入れ一式
病院が乾燥するってのもあるんですが、規則正しく寝られて(しかも1日8時間以上)、化粧をしないで2週間も過ごせる事はそうそうないので、朝夕でパックしたりヒマなので肌の手入れとかしてました。
退院するころには「入院してたよね?」と見舞いに来た友人に言われるほど、肌ツヤがめちゃくちゃ良くなってました。

▼重宝⑦:ティッシュケースやカゴも家で使ってるものを使う
元々ティッシュを箱のまま置いたり、使い慣れてないカゴとかに物を入れるのが少し苦手なので、家で使ってるものを持ってっちゃいました。
ティシュケースと、おやつやお茶を入れておくカゴは家のものを。
シャンプーや化粧品の瓶を入れるものは、セリアとかでいい感じのカゴを。
これだけで自分の空間感が出て、リラックス度が上がりました。

…という感じで、手術2日後にこれらを整え、夜明けから(消灯早いから大体4時に目が覚める)タワマンの東京の眺望を楽しみつつ、ゆったり顔洗ったり、着替えた後には…

・早朝から夜までコーヒーや紅茶飲みながら
・音楽聞きつつ、タブレットで雑誌読んだり、映画見たり、ドラマ見たり
・おやつに大好きなスイーツ食べたり
・時にはいい匂いのものでマッサージしたり、ゆったり肌の手入れとか

…とかやってたら、手術から4日目くらい以降毎日、1日3回くらい「先生から退院の話とか聞いてませんか」と看護師さんから聞かれはじめ。
時には「優雅ですね」と言いながら目が笑っていない風(気のせいかな!?心の底から言ってくれたと信じてる)看護師さんもいたり。

そして手術から6日目、婦長さんが突然来て、まさかの大部屋移動を言い渡されました。まあ差額払ってないし、これは致し方ない。
退院まで、個室って言われてたのに…とは思いながら。

その後も連日、看護師さんが来るたびに「退院いつか言われていないか」を聴かれ、若干居心地の悪さを感じながらも「ドレーンまだ100㎖あるし!」「先生ももう少しかなとか言ってるし」と開き直り、実質10日近くをこんな感じでおこもりして過ごしてました。

ちなみに、入院中の必要グッズは病院から渡される入院のしおりに書いてあるもの+ストロー付きカップ(手術後重宝)+院内移動用のトートバック+スリッパ+延長コードや充電器くらいで、パジャマはレンタル、そしていわゆる入院便利グッズで持ってったものもありましたが(S字フックとか、カゴ数種とか)はありがたい事に病院の収納が多かったので、使う機会がなく終わりました。

【結論:人それぞれですが、期間も長いし、割とテンション下がるので、身の回りのもので、気分を上げて快適に過ごす事をお勧めしたい】
私の場合、入院が初めてだし、病気も不安だったし、何より病院ががんの専門病院で色々な方の「がん」という病気の現実を見る事、そこに24時間いる事が割とテンション下がるな…と入院してから強く思ったので、10日近くもいなければいけないので、逆に「ずっと部屋にいたくなる環境にするには、どうしたら良いか」を考える事にしました。
そこで、眺望も良いですし、タワマンみたいなこの病院。こんなハイスペック立地にある意味"住める"のは今後ないかも…と思い「ずっと居られる&生活が快適」と思える場所を作っちゃえ、と上記のような事をしていました。

迷惑さえかけなければ、入院生活は楽しんではいけない事はないと思いますし、ある程度期間もありますし、がんという病気を受け入れて手術をして、胸を取る…という出来事を頑張った自分に対して、少し労わってあげる時間を作っても良いんじゃないのかな、と思いました。

これが手術に向かわれる方の参考になるか分かりませんが、少し大変な出来事を乗り越えた先にある"ご褒美期間”として、入院する数日は何もしなくて良い、自分のためだけの贅沢でもあるので、楽しむのもアリなんじゃないかなーと個人的には思っています。

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