見出し画像

 30年ぐらいまえ、わたしはよく旅をしていたのですが、その時に思ったのが、関西人てどこにでもいるな。です。

 観光地にもいるし、市場にもいる。スーパーにもいる。50キロぐらいの荷物を背負ってえっちらおっちら、奥地、山をのぼって、もういい加減にしてくれよという急登を経て、ようやく着いたピーク(山頂)で荷物をおろすと、

「ええ景色やな」

「うん」

「よう見とき。家にかえったらヘドロみたいな嫁はんが待っとんやから」

「だれがヘドロやねん、おい」

「あははは」

 などという声がしたものです。どこにでも関西人がいて、関西弁が響いていた。

 というか、関西弁を話す人たち以外にも、人というのはいるにいるのですが、どうも、関西弁というのはよく響くんですよね。音も響くし、話す人たちの声もでかい。

 これは偏見ですが、日本というのは西にいけばいくほど言葉が、なんか、荒っぽい感じになる。東の人たちは、ぼそぼそと話しているかんじ。目立たないような。話している内容は「あいつ、気にくわねえ」「たしかに」「バラ(殺)して、埋めとけ」「わかりました」などと言っているのかもしれませんが、声が大きくないので、聞こえてこない。

 九州とか、沖縄の人も声がでかいです。意味もなく急に騒ぐし。さわがしい。ぶっちゃけ、うるさいです。

 それはさておき。

 あの頃、全国津々浦々に跋扈していた関西人ですが、最近、目立たなくなってきました。

 わたしは観光地に住んでいるので、そこらへんの最新トピックを生活圏で感じることができます。

 今、キテるのは、中国人、台湾人。これな。次点で韓国人。

 日本全国、かどうかはわかりませんが(わたしはもういまは沖縄を出ないので)、沖縄津々浦々、どこに行っても漢民族がたくさんいる。北京語なのか広東語なのか台湾語なのか、よくわからないですが、中国語がもう、ばんばん。どこやねん、ここ。みたいな状態になってます。首里もそうだし、那覇もそう。

 あの人たちは、旅行者だと思うんですけど、一団の人数がおおい。一族みんなで来ましたみたいな。老若男女の団体。その方々が業者なのかなと思うほど物品を大量にもって運んでいる。薬とかおむつとか、電化製品とか。インスタント、レトルト食品。トイレットペーパーやティッシュの箱×5。

 ん? 住んでるのかな。と見ると、どうもそうではない。

 旅行にきて、観光地でトイレットペーパーやティッシュの箱×5とか、そんなの見たことあります? わたしはない。

 そして声がでかい。諍いが起きているのかというかんじ。一族どうしで罵詈、雑言。大喧嘩発生。というように聞こえる。

 ことばがわからないので推測だが、あれは喧嘩ではない。普通の会話だと思う。しかし罵り合っているように聞こえる。

 こうなると。

 関西人もいることはいるし、関西弁もちいさく聞こえてはくるのだが。目立たない。チーズと関西人はどこにいった?的な。

 沖縄は地元の人もさわがしいですが、全国、全世界から旅行者がいらっしゃる(たいへんありがたいことです)ので、倍の倍。さらにドン。ひじょうに騒がしいです。うるさい。マジで。はっきり言って。車も多すぎ。渋滞ウザ過ぎ。

 わたしはどちらかというと竹林の静謐を愛するというような、そういうタイプの人間なので、必然的に家から出なくなります。だって外に出たらうるせーんだもん。

 二度と、外には出たくないです。いやほんとに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?