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趣味で書いてる小説 『透明な朝食』

※以下私が完全に趣味で書いて眠らせてた小説です…勿体ないので、noteに挙げてみました…良かったら読んでみてください🥺

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マキ(28歳、保育士、年中組の担任、今まで付き合った男性は2人だけ)

タケル(29歳、コピー機の販売会社に勤める営業担当、過去付き合った女性は3.5人)

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タケルと会ってない日がもう20日を経過した。確かに今月は決算で特に仕事が忙しい時期でもあったし、仕方がないとは思っている。
しかし、マキが不満に感じているのは、ラインや電話もここ数日は、全くタケルから来ないということだ。

「流石にさぁ〜、いくら仕事が忙しいっつったって、ラインの一つくらいは出来るでしょう?ねぇ・・・」

と親友のトモミは歯切れが悪く喋る。彼女は神奈川県出身で。特有の語尾を伸ばす癖がいつもきになるのだが、親友の辛辣なコメントに、思わず耳を塞ぎたくなった。

「でもタケルさんは、入社6年目だし、今頑張れるかどうかが将来の出世にも関わってくるのよ。私、彼と結婚するつもりよ。だから、今は私がガマンして、彼が出世してくれたらいいと思ってるの。」

「でも…1週間も連絡なしは…ねぇ…」

私は分かっている。女友達というのは、決して自分より抜け駆けして欲しくない生き物だから、少しでも彼氏とうまくいっていないと相談すると、逆の道に引っ張ろうとしてくるのだ。保育士という女性社会で生きるようになってから、マキはそのようなオンナの本心を敏感に感じ取ってしまうのだ。本当の友達は決して、自分の言って欲しいことは言ってくれないのだが、今はそんなことはもうどうだって良い。だってそもそもタケルが、私との結婚を真剣に考えていることは明白なのだから。

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タケルとは私が保育士になりたての頃、私の教育係となってくれた1つ上の先輩が合コンに誘ってくれたのがきっかけであった。飲み会スタートから

「僕はマキちゃんと付き合うと思うよ」

とみんなの前で堂々と告白してきたタケルに対して、そんなに男性経験がないマキは決して悪い気はしなかったのだ。

そんな彼とは2回目のデートで告白をされ、もうすぐ付き合ってもう5年目になる。今まで喧嘩することはあっても、こんなに連絡がないのは初めてなのだ。いても経ってもいられず、タケルの名刺の住所を確かめ、新橋にあるオフィスビルに向かう。
自分でもこんな「彼氏の会社に突撃する」などのようなことを、本当にしていいのか…少し罪悪感がよぎったが、それどころではない、それどころではないのだ。と自分に言い聞かせ、ビルの中に入って行っていく。

「すみません。私タケルさんの知り合いのものですが、タケルさんは在社しておりますでしょうか?たぶん、金曜日の午後は必ず一旦会社に戻ると思うんです。こちら待たせてもらってもよろしいでしょうか_」

「そう言われましても…」

と20歳ぐらいの受付嬢は困り果てている。しかしこっちはそれどころではないのだ。人生を添い遂げたいと思っている彼氏から連絡がこない、これをどうにか打開しなければ…。半ばあきれている受付嬢を見ながら、ふと考えた。この女は毎日タケルの顔を見ることができ、「おはようございます」と声をかけるができるのか・・・そう思っただけで、小さな嫉妬の炎がチロチロと燃え上がる。こうしてはいられない。今日こそは絶対にタケルさんに会わなければ…

「ア、私外で待たせていただくので、お構いなく」。

仕方なく、会社の外の花壇の縁に腰を掛け、彼が帰ってくるのを待った。座った花壇のパンジーが、太陽に向かって、堂々と咲き誇っているのがすごく眩しい。なんだか自分は悪いことをしているのではないかと、後ろめたい気持ちになってきた。本当にタケルは会社に戻ってくるのか、お尻がだんだんと冷たくなってくる。

= = = = =

何時間ぐらい経ったのだろう…だいぶ夕方になり、風が涼しくなってきた時、見慣れた顔がオドオドしながら近づいてきた。

「お、お前…会社まで来るなんて非常識だろ」
「だってタケルさんが全然連絡返してくれないから、仕方なかったじゃない?ねえこのあと何時に仕事は終わるの?いつも行ってた、あの神楽坂の、地下のイタリアン予約してるの。」

「今は仕事が忙しくて無理だよ。今日だって夜は会食だし・・・本当に、こういうのは今後やめてくれ」

「あ、じゃ会食が終わったあと、私の家に今夜は泊まっていかない?前二人で見たいって言ってた、あのドラマ、私タケルさんとみようと思って、ガマンして見ないでいるのよ?お願いね。」

タケルは、あぁ。と不機嫌に言って立ち去った・マキは本当に今夜ことタケルと夜を過ごせると信じている。これで大丈夫だ。
これで今夜はきっと酔っ払った彼が、私の家に帰ってくる。そして玄関で迎え入れた私をぎゅっと抱きしめてくれて

「やっぱり僕はマキに会うと癒されるよ…これからはもっと会えるようにするよ。ごめんね。」

と彼は囁く。これで仲直り、あとはそのままベットになだれ込んでセックスをすれば、私たちは今まで通りになるはず。うんきっと私たちはまだ大丈夫。だって彼は私のことが好きで、私がいないと生きていけないんだから‥
そうだ明日の朝食はタケルさんの好きなフレンチトーストを作ってあげよう。はちみつをたっぷりかけたヨーグルトも添えて、あ、ブルーベリーのジャムも買わなきゃ…



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最後まで読んでくださりありがとうございました〜!
他のnoteも良かったら読んでくれたら嬉しいなッ

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