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コムサ・コミューンのリリースからマーケ戦略を読み解く。#きょうのPR × #マーケティングトレース

こんばんは?おはようございます?Chapmanのドラマー、Teeです。

昨日、黒澤友貴さん主宰の #マーケティングトレースサワディーさん#きょうのPR のコラボイベントがあったので、行ってきました!

僕が務めるMiddleField株式会社でも、昨年ようやく広報チームが立ち上がりましたが、「マーケと広報(PR)の違いってなんやねん!」「マーケと広報(PR)はどう関われば良いんや!」という声が聞こえたり聞こえなかったりしていたタイミングで、ナイスなコラボイベントが開催されました。笑

早速ではありますが、学んだことを即行で発信し自分に落とし込む!

ということで、プレスリリースからマーケティング戦略を読み解く、マーケティングトレースを行っていきましょう!

対象企業とプレスリリースを探す

まず、トレースする企業を決めます。

今回はプレスリリースから戦略を読み解くため、好きな企業があればそれを対象にすれば良いですが、PR TIMESからリリースを探してきてもOKでしょう。

僕はPR TIMESより、株式会社FIVE FOXesの以下のリリースを選びました。

どんな商品なのかは、上記リリースを読んでくださいね!このnoteでは説明を割愛しますw

企業情報を調べる

対象企業とプレスリリースを決めたら、次はマーケティングトレースの基本、【企業情報を調べる】という事をやっていきます。

株式会社FIVE FOXesは日本のアパレルメーカーで、男女問わず様々なブランドを取り扱うメーカーです。

有名どころでいうとやはり、「コムサ・デ・モード」でしょうか。

本当にたくさんのブランドを擁しているので、詳しくは公式サイトを見てみてくださいね。

ちなみに、今回トレースする「コムサ・コミューン」はコムサシリーズのヤングメンズラインで、トラッドな(=伝統的な)テイストが特徴と言えます。

※ちなみに僕が通っていた高校は、コムサの制服が採用されていたんですよ・・・!(出身校バレる)

・企業理念

・・・が見つからないので、採用ページで発見した言葉をお借りすると、「感動企業を創り上げること」が会社の目標との事。

ファッションを通して、お客さんに夢と感動を与えることが使命で、それを叶えることでお客さんもFIVE FOXesで働く人も共に幸せになるという考え方をしているそうです。

ブランド合計で店舗数は650店舗(うちコムサコミューンは13店舗)ほどあり、従業員は3000名を超える企業です。

また、2012年まで自社サイトを持たなかったそうですが、これは社長である上田稔夫氏がインターネットが嫌いだったからとのことです・・・ほんとかな?w

PR戦略を読み解くフレームワーク~4S、PESO~

ここからは、サワディーさんが説くPR戦略を読み解くためのフレームワークを利用します。

4Sというのはサワディーさんオリジナルのフレームワークで、

Sake(目的→何のためのPR?)

Source(情報元→社会で何が起きているか?)

Story(物語→共感が得られるエモさは何?)

Surprise(サプライズ→どうすれば喜ぶか?)

というフレームワークになっています。

では、今回選んだFIVE FOXesのリリースを上記フレームワークで読み解いてみましょう。

・Sake(目的→何のためのPR?)

大儀としては、昨今のクールインナーやクールビズ仕様スーツに、モード系のオシャレなブランドが参入することによる競争優位性の獲得。

狭義としては、売上拡大と新規の獲得になるでしょうか。

・Source(情報元→社会で何が起きているか?)

昨今、クールビズに対応するようなスーツ(洗えるものや、通気性が良く涼しく感じるもの)が流行している。(ブランドで言うと、AOKI等)

また、男性でもスキンケア等を気にする時代である。

・Story(物語→共感が得られるエモさは何?)

男性でもスキンケア等を気にする現代だからこそ、男性も紫外線を気にするべき!というメッセージ性。

あと、軽くてシワになりにくかったりというのも、夏でもジャケットを着たい派のオシャレな若者には嬉しいポイントです。

・Surprise(サプライズ→どうすれば喜ぶか?)

"UVカット97%"とハッキリと打ち出し、機能性を証明。

・・・とまぁ、こんな感じでしょうか。

では次に、PESOモデルを使って読み解きます。

・Paid(広告)

現状無い・・・でしょうか。

マルイやパルコ、高島屋などの百貨店・商業施設に店舗を構えていること自体が、広告と捉えることもできるでしょう。

ちなみにですが、TVドラマなどの衣装として使用されることもあるようで、最近だと「おっさんずラブ-in the sky-」というドラマで用いられていたようですよ。

これは結構反響あるのではないでしょうか。

・Earned(パブリシティ)

こちらも、この商品に関してはPR TIMES以外での取り扱いは現状無いようです。

「コムサコミューン ニュース」等でググりましたが、1ページ目に出てくるのは過去のニュースかPR TIMESのリリースのみでした。

SERPの2ページ目はあってないようなものなので、見ても居ません。

・SNS

これも特にないです。笑

公式インスタグラムのアカウントがありますが、まだまだ冬の季節の物の投稿が続いています。

・Owned

これもないです。笑

前述の通り、オフィシャルサイトすら2012年のスタートとのことなので、SNSを始め自社でWebを使ったマーケティングはあまり行っていないのではないでしょうか。

ここからマーケティングトレースの出番!~STP分析、4P分析~

僕の過去のマーケティングトレースでも行っていますが、ここからはSTP分析と4P分析をしていきます。

・STP分析

ユニクロを始めとするファストファッションから、ラルフローレンやバーバリーなどのハイブランドまで幅広い市場であるファッション業界。

コムサコミューンはトラッド(=伝統的な、イギリスっぽい?)なスタイルで、おそらくバーバリー等と同じようなジャンルに部類されます。

しかしながら、バーバリー等とは価格帯が大きく違い、コムサコミューンの方が求めやすい価格となっています。

そのため、ターゲティングとしては、「バーバリー等には手が出せないけど、オシャレなスーツを着たい若いビジネスマン」というところになってくるのではないでしょうか。

以上の事から、ポジショニングとしては「UVカット等確かな機能性と高いデザイン性を持ちつつも、お求めやすい価格を実現」というような位置づけになるかと思います。

UVカットもしつつ、シワが付いたり型崩れすることが無い素材を用いて作られつつ、価格を抑えられているという部分は、ハイエンドブランドとハッキリ差がつくところでしょう。

・4P分析

Product・・・伝統的なスタイルが特徴のスーツやシャツ、またそれに付随するネクタイなど小物類、そして今回のUVカットと皺の付き難さを謳った夏用セットアップ

Price・・・夏用ジャケット20,900円、夏用パンツ13,200円。ハイエンドながらも比較的求めやすい価格。

Place・・・自社店舗(百貨店や商業施設内)、自社オンラインショップ

Promotion・・・プレスリリース、店舗が入っている百貨店等のSNS、そもそも店舗が入っている百貨店等のブランド力、自社SNS等

こうして分析してみると、やはりインポートブランドではなく日本のブランドだからこそ実現出来ている品質の良さと価格のバランスが良いのが、Goodなポイントなのではないでしょうか。

また、機能性で言うとAOKIなどのブランドが、高機能な夏用スーツを作っていたりもしますが、「AOKIはおじさんっぽい・・・」という印象がある若者もいるでしょうから、その辺りのブランド力で勝負していきたいところです。

Promotionの部分で、店舗が入っている百貨店のブランド力自体が宣伝になっている・・・とは言ったものの、ターゲットである「若いビジネスマン」はその百貨店に行っている人たちなのでしょうか・・・そこは疑問です。

成功要因ともし自分がマーケティング責任者だったら?

最後に、成功要因の分析(言語化)とマーケティング責任者(CMO等)なら次の打ち手はどうする?という事を仮説立てて終わるのがマーケティングトレースの醍醐味です。

今回こうして、プレスリリースを基に色々と調べてみましたが、まぁ簡単には調べられないというか、情報が全然出てこず、マーケ戦略とPR戦略が噛み合っていない商品だったのかなと思いました。

何故このタイミングでリリースを打ったかで言えば、全国のお店で発売する前日だったからでしかない訳ですが、それにしても、自社サイトやECへのニュース掲載などもないし、SNSでも写真を載せて期待を煽るようなこともしていないし、この商品に関するニュースがPR TIMES以外のどこでも発見できないのは良くないです。

もし自分がマーケ責任者でこの商品を売るとしたら、まずリリースが出るタイミングに合わせて自社SNSに掲載することはもちろん、何ならSNSではもう少し前からティザーのような形で期待を膨らませるような投稿をして行きたいです。

また、前述の通り確かなブランド力がありながら、機能性とデザイン性を実現しているところはプッシュすべき点なので、より多くの若者(AOKI等はダサいと思っている)に的確にリーチする為に、流行りのYouTuberを使ったインフルエンサーマーケティングに手を伸ばしても良いのではないでしょうか。

自分たちのブランドを守ろうと、ブランディングの観点からそういった施策をやっていないのかも知れませんが、コムサの福袋がYouTuberによって紹介されていたりもするので、もうその辺りはコントロールできないのです。

であれば、最初からインフルエンサーマーケティングをした方が良いと思いました。

だってそれは、この商品のゴールであろう「若いビジネスマンが着てくれている」状態への近道であるはずだから。

ちなみに昨年なら、1年間スーツ以外着れないという縛りをやっていた「はじめしゃちょーの畑」とのコラボ一択ですね笑

あとは、取り扱い店舗を増やすという施策もありかと思います。

ターゲットである若者たちは百貨店には集まりにくいので、自社ECの強化はもちろんのこと、原宿などに期間限定のポップアップストアを作る等をすることで、商品に触れて貰う機会を増やすのはどうでしょうか。

まとめ

さて今回は、FIVE FOXcesのブランドの一つであるCOMME CA COMMUNEのプレスリリースからマーケティング戦略を読み解いてみました。

しかし本当に、PR戦略とマーケ戦略が全く噛み合っておらず、若者のニーズに沿った良い商品を持っていながらも、この商品を本当に欲している人に届かない勿体ない状況になっていると感じました。

そのため、自身がマーケ責任者だったら?という仮説が、至極当然なことを書いただけになってしまいました。

というわけで、習ったことを使って即行でアウトプットする練習でした!

お付き合い頂きありがとうございました!


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