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ていねいな暮らし

あれよあれよという間に、入籍し、妊娠し、産休に入り、引越しし、明日から臨月を迎える。

なんとか臨月に入る前に引越しは済み、まだ落ち着かない新居で腰を痛めながら暮らし始めて、思うことがあった。

「ていねいな暮らしをしている」と。

思えば中学生の頃から、全国を目指す部活に入部したことで、中高は文字通り休みのない毎日を過ごしていた。
高校3年の秋に引退し、その後はみっちり大学の受験勉強の日々。

大学でほんの束の間の休息は得たものの、社会人でもこれまた多忙な生活を送っていた。
周りの友達や同期、後輩はどんどん産休に入っていく中、自分はずっと変わらず現役の、仕事人間と化していた。

コロナ禍になって在宅勤務が導入されたのは1つ大きな転換点だったかもしれない。
結局その後の2年間も仕事の忙しさ自体はあまり変わらなかったけど、体調を崩しがちな中通勤せずとも、やすみやすみ自分のペースで仕事ができるようになったのはありがたかった。

10月の後半に産休に入った。
今まで仕事での休みといえば夏季・冬季の長期休みくらいで、5年休暇(3日間)も取りはぐれたし、結婚休暇を取る前に妊娠と分かり、やはり取りはぐれた。

平日、職場のみんなや夫が仕事している中、自分だけ休み。
はじめは有給の延長という感覚、その次は長期休みの感覚、1週間を過ぎる頃には、起きて仕事がないことが当たり前になっていた。
慣れってすごい。

ただ10月後半から11月前半にかけて引越しがあったので、しばらく引越し準備・引越し後の片付けに追われていた。
この数日でやっと少し生活がカタチになってきたというところだ。

冒頭の「ていねいな暮らしをしている」と思ったのは、1つ1つを面倒がらずにやるようになったことだ。

毎日掃除をするようになった。
ものの置き場所を決め、きちんと戻すようになった。
献立の種類が増えた。

これは新居だから、という面ももちろん大きいのだけれど、時間的余裕ができたことがとても大きいと感じている。
たとえ新居でも、これで前と変わらず激務な生活をしていたら、あまり変わらない毎日を過ごしていたんじゃないかと思う。

収納について調べていたときに、安藤英子さんの『美しい暮らしの空間チャンネル』というYouTubeに出会えたのも大きい。

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洗面所に下着を置く家庭が結構あるらしい。

たとえば戸建てで1階がリビング・水回り、2階が各自の部屋の場合に、洗濯のたびに各自の部屋に持って行くのは面倒だし、お風呂を出たらそのまま下着が取れる方が効率的だから、という理由のよう。

私は実家の洗面所に下着が置いてあったことはないし、他の家でも見たことがなかったので、この指摘自体に衝撃を受けたわけではない。

動画の中で『便利と面倒くさがりは紙一重』という言葉が出てきてハッとしたのだ。

便利だから、効率的だから、という理由で過ごしていると、必要なものはすべてリビングに置いちゃえばいいや、という感覚になってくる。
各自の着替えもカバンも、リビングに置いておけばわざわざ自分の部屋に取りに行く必要はない。
自分の部屋に取りに行くのは"面倒くさい"からしない。
その気持ちは私にもある。分かる。

そうして"面倒くさい"が積み重なると、部屋はごちゃごちゃになっていく。
片付けたつもりでも、すぐにまた散らかる。
洗面所の下着問題は、つまりそういうことだった。
そこに住む人の意識の問題を言っていたのだ。

私はどう考えても面倒くさがりだ。
こたつよろしく、手の届く範囲にすべてのものを置いておきたいタイプ。
片付ける時も「めんどくさ〜」が口癖だ。

そんな自分の考え方に突き刺さった言葉だった。

今までも「ていねいな暮らし」というワードは見たことがあったけど、いまいちそれがどういうものかピンときていなかった。

今回自分の環境が変わって、時間的余裕ができて、意識が改まって、自分にとってのていねいな暮らしが少し見えたような気がして嬉しかったから、書き留めておこう。

だって、周りの経験者はみんな口を揃えて言うから。
「産後はそんな暇なくなるよ!!!」と…。

出産も、産後の育児も、自分の体のことも怖いし不安だけれど、まずは日々の暮らしを大事にしていこう。

その後変わってく生活は、またそれはそれで楽しんでいけばいいや、ということで。

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