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【小説レビュー】そしてバトンは渡された

無償の愛、を享受する側から、与える側に自分はいつ
変われるのだろうか。

読み終わったあと、今まで23年間受けてきた母や家族からの無償の愛情を思い出しては泣いてしまった。
当時は何も考えず素直その愛を受け入れるしかなかった幼い自分が羨ましい。

優子を取り巻く全ての大人が、私が想像していた「大人」であり、善を生きてる人だった。

さりげない一言だったり、気づかないうちの行動だったり、かける言葉選びや、行動が、全て子どもを優先したものであり、さらにそれが自分の幸せになる。
そんな大人に私はいつなれるのだろう。

好きな人への愛情と違うことは梨花の大胆な行動と、早瀬くんと優子の恋模様を見ればわかる、無性の愛。

嘘をついてでも、自分を悲しみに晒しても守りたい何かがある人は強くて美しい。
私はそういう「大人」に早くなりたいし、一つの幸せの形をまた知ることができて胸がいっぱいになった。


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