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[SRA]

SRA

大学を卒業して、はじめて就職した会社。当時はソフトウェア・リサーチ・アソシエイツという名前だった。まだソフトウェアという言葉が一般的ではない時代で、近所にワコールがあるので下着を作ってると思われたこともあるとか聞かされた。

配属された環境開発部の部長が太田さんだった。慶應大学の齋藤信男先生の研究室と共同研究をしていて、当時まだ大学院生の村井純先生が学生の親分的存在だった。月に一度、会社でその打ち合わせがあって、会社の前にあった幸寿司に注文するのは新人の僕の仕事だった。テーマはワークステーション向けのオペレーティングシステムの開発に関するもので、大学で通り一遍のことしか学んでいなかった僕には、みんなが何を話してるのか正直チンプンカンプンだった。でも議事録を作るのも僕の仕事だったので、とにかくメモしておいて、わからないことがあると同期で同じ部署に配属されていた引地さんに「ねえねえ、ライトウェイトプロセスって何?」という具合に聞いた。引地さんは同期だったけど院卒で歳上だったし何を聞いても答えてくれた。

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