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【旅行で学ぶ数学】札幌の2つの市場を最短距離で行く方法

結論:最短距離は2.73km

前回、2つの場所を線で結んで、数式で表してみました。

今回は最短距離で札幌の街を回る方法を数学の力を使って考えます。

三平方の定理(ピタゴラスの定理)

三平方の定理は、2辺の長さをa,b,斜辺の長さをcとする直角三角形について、c^2=a^2+b^2という式が成立します。

すなわち、三平方の定理とは、斜辺の2乗は直角を挟む2辺のそれぞれ2乗を足した和に等しくなるという定理です。

三角定規の比を覚えさせられた方が多いのではないでしょうか?
また、どこで役に立つの?と思う方も多いのではないでしょうか?

歴史

バビロニア(現在のイラク付近)では、三平方の定理から導き出された直角三角形の辺の比が粘土板にメモされていました。

1300年後、古代ギリシアの数学者ピタゴラスが創設したピタゴラス教団が証明しました。ピタゴラス教団のポリシーは、「自然現象はすべて正の整数で表すことができる。」

ピタゴラス教団が証明したため、三平方の定理のことをピタゴラスの定理とも呼ばれています。

しかし、三平方の定理の証明により、すべての正の整数で表せないことにピタゴラスは気づいてしまいます。その事実を隠そうとして、統制し、裏切り者は罰せられました。人々の不満が募り、ピタゴラスは暗殺されてしまいます。

利用法

2方向の距離、長さが分かれば、残りの一辺の距離、長さを求めることができます。

初めて発見したバビロニアでは、土地の測量で用いられていました。

現在でも、花火の打ち上げの位置、ゴルフボールの飛距離を求めることなど、測量を中心に日常で利用されています。

2つの市場の最短距離を表そう

前回求めたグラフ上に沿って移動することが最短距離です。場外市場の座標は(-21,11)、二条市場の座標は(2,-3)。

建設当初の1区画の距離は108mだったため、1つの座標間の距離を108mとします。
最短距離=108√((-21-1)^2+(11-(-3))^2)
=108√725=108x25.29822=2732.21m=2.73km。

実現不可能な究極のショートカットだった

今回は、最短距離を求めました。しかし、現実は、甘くありません。建物が林立しているため、タケコプターや空飛ぶ自動車を利用しないと突っ切ることができません。2023年時点のテクノロジーの力では、最短距離で移動はできません。

次回、ベクトル編

実際は、東西か南北へ片方の座標の位置まで移動してから方向を90°変えてもう一方の座標の位置へ通りに沿って移動します。

このときに必要な距離は、108(|(-21-1)|+|(11-(-3)|)=3888m=3.89kmです。計算上の最短距離より1160m長くなります。しかし、これはあくまでも、札幌市の道路きれいな碁盤の目状に整備されていると仮定した場合の話。実際は、斜めに区画されているなど、完全な碁盤の目状にはなってない場所もあります。

実際にGoogle Mapで調べると、徒歩で行く場合の最短ルートは、6回曲がる必要があり、約4.4km離れています。最短ルートより1.7km遠回りになります。

また、移動したルートを矢印を使って表します。矢印によって、数式では表せない方向を表すことができるようになりました。

次回、ベクトル について触れます。




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