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知恵を出すのはあなたの仕事でしょ😳!?

釣られて頂いたみなさん
はじめまして、しもぎしです。
残念ながらここには燃える🔥材料がありません。

このnoteでは擦られ続けて3億年くらい経った
できない病ポスターを基に

「考えるのって誰の仕事なんだろうね?」

ということに経営者の端くれの立場で
ぼくなりの結論と考えを書いています。

できない病ポスター

以下のポスターのことです。
経営者から社員に向けての注意喚起する目的のポスターです。

Xなどで以下のように物議をかもしています。

ぼくは経営者も会社員も経験したことがあるので
どちらの言いたいことも理解できるし、Xの議論を見てると
どちらもコミュニケーション下手くそだなと思っています。

考えるのって誰の仕事なんだろうね?

はじめに結論を申し上げると「両方」です。
経営者と社員、それぞれ自分の責任範囲において
会社全体の利益になるように考えて動くのが全体最適です。
(議論が白熱する余地があるのがぼくの中では不思議なことです)

ポスターの「人がいないからできない?」を例に考えてみます。

経営者は物理的に本当に人がいないと仕事が回らないのか
社員にヒアリングしたり工数を計算したりして
人を増やさないと社員が持続的に営利活動(仕事)ができないかを判断する(考える)必要があります。

経営者目線で会社を俯瞰してみたときに
無駄な部署や人材配置をしているのであれば
経営者がさくっと意思決定して体制を改善するのが
もっとも効率的です。

社員側も
「作業Aと作業Bは一緒の工程にすれば一人でできる」
とか
「AI使えばMTGの議事録取りが不要になる」
のように
現場でしか気付けない気づきを経営者に伝えることは大切です。

経営者も会社員も、普段やっている自分の業務については
誰よりも状況を正確に理解しています。

その責任範囲の人のアイデア(考え)を採用するほうが
会社として正しい判断ができるはずです。

経営者が現場の社員の責任範囲にまで干渉して
現場の知識が乏しいのに社員の意見を無視して自分の独断でものごとを決めてしまったり、
逆に自分が判断しなければいけない領域まで、責任範囲を逸脱して社員に考え決めさせようとするのは

会社にとってよくない意思決定をまねく確率が非常に高くなるので
会社全体の経営が悪い方向に向かってしまいます。

お客様は神様ですか?

突然ですが「お客様は神様です」という言葉を聞いたことがありますか?

この言葉は、演歌歌手の三波春夫(みなみ はるお)が1960年代に提唱したフレーズです。

三波春夫(みなみ はるお)

彼にとってお客様(観客)はステージでの自分の演技や歌を評価する重要な存在であり、その評価を得るために全力を尽くすべきだという信念がありました。

「お客様は神様です」というのは彼のお客様に対する最大限の敬意を表す言葉だったんですね。

最近はお客様の中に「お客様(自分)は神様です」と自称する人が結構いらっしゃるようで、カスタマーハラスメントが問題になっていますよね。

「自分はお客様で神様なんだから、何をしても許されるし、もてなす側はとことんサービスするのが当たり前だ」
という前提をもっているのでしょうか。

三波春夫さんとカスハラなお客様
使っている言葉は同じなのに、こうも印象が異なるのは面白いですね笑

「お客様は神様です」は
相手への最大限の敬意を伝えるために使えば素敵な言葉になり
自分の優位性を示すために使えば残念な言葉になります。

ここでぼくが申しあげたいのは

言葉は文脈(使う人や場面など)とセットで考えないと意味がない

ということです。

経営者と会社員も同じ

経営者と社員の関係もお店とお客様の関係と同じといえます。

社員が「考えるのは社員(我々)の仕事だ!」と言うと
自分で考えて動けるカッコいい社員の素敵な言葉に聞こえますが

経営者が「考えるのが社員の仕事でしょ?」と言うと
状況が悪いのはまるで何も考えていない社員のせいだと
責任転嫁しているダサい経営者の残念な言葉になります。

自責はカッコいい、他責はダサいでいいじゃん

自責とは
「あらゆることの原因は自分が引き起こしている」
という考え方で
他責とは
「あらゆることの原因は他人が引き起こしている」
という考え方です。

正解、不正解の話をするとこの話題は一生平行線になるので

「自責はかっこいい!、他責ダサい!」
といった美意識とかそれぞれの仕事の教示
くらいで話を終わらせるのが良い

とぼくは思っています。

どんな仕事もみんなが協力して成し遂げるものなので
基本的に100%自分のせいだとか、相手のせいだということは有り得ず
仕事がうまくいかないときは、みんなそれぞれ至らない点があるものです。

もちろんときには
「今回はぼくの90%の責任だ」
「この仕事がうまくいかなかったのは80%あいつが悪い」
みたいなケースもあると思うんですけど

そんな議論をしても1円も売上げが上がらりませんよね。
人間関係も悪くなりチームのパフォーマンスも下がります。

長い目でみるとみんなの収入が下がるので
責任転嫁している暇があったらみんなで協力して1円でもお金稼ごうぜ
という考えが建設的でぼくは好きです。

考えるべきは経営者か?社員か?

冒頭で
「考えるのって誰の仕事なんだろうね?」
という答えは「両方」という結論を先に述べました。

ぼく個人としては
経営者も社員もそれぞれ「自分の責任範囲のことを考えるのは自分自身だ」
と考えているほうが
「できる社会人だよね!」「イカしてるよね!」「成長するよね!」
という美意識論で話を終わらせたいのですが、

せっかくなのでもう少し深堀って考えてみたいと思います。

責任範囲の合意形成が大事

たとえばぼくは経営者の立場として
「どうすればもっと社員が楽に成果を出せるのか」
とか
「どうしたら本当に頑張っている人が報われる評価制度になるのか」
とか
「この会社や人に100万円投資するのは長期的にお得か損か」
みたいなことを考えていますが、

「どうすれば営業の商談がうまくいくか」
「取引先と仲を深められるにはどうすれば良いんだろう」
ということは営業の考える領分だと考えているので自分で考えてもらっています。

大事なのは経営者と社員との間で
「ここからここまでの範囲はぼくが考えるけれど、
ここから先はあなたが考えて決めてね!」
という認識がで合っており
お互い納得して働けてるかどうかだと思うんです。

責任範囲外は考えなくて良いのか?

ぼくの答えは「考えた方が良い」です。

ポスターを見てたとえば
「そもそも人の採用を考えるのは経営者の仕事でしょ?私の責任範囲外のことまで押し付けないでよ!!😡」

という気持ちになった方も多いかなと思います。
あなたが自分の責任範囲外のことまで考えるべきか否かでいうと
考えなくてもいい
んだと思います。
しかしあなたにとって
考えたほうが良い
ことであると思っています。

他の動物と比べて、なぜ人間ばかりがこんなに繁栄しているのかというと
脳を発達させ、便利な道具を生み出したり、頭をフル活用したからですよね?

個人レベルでも頭を上手に使える人の方が、そうでない人と比べて収入が高いのは明らかです。

「自分はここだけやっていれば良い」
と範囲を絞ることも、仕事のパフォーマンスを上げる上では大切な考え方です。
一方で自分のやることに範囲を決めることは
自分の可能性を広げたり、気づきを得る大切な機会を逃す可能性もあります。

たとえばぼくはフリーランスエンジニアとして
縮小傾向にある開発プロジェクトで働いていたことがありました。

一緒に働いていたエンジニアAさんは、お客様から
「フロントエンド(システムでユーザーが見える部分)もやっていただけませんか?」
と依頼されていましたが
「自分はバックエンド(システムの裏側の部分)が専門なので業務対象外です。」
と断っていました。

プロジェクトは縮小傾向にあったので、ほどなくその人は契約終了になっていました。

一方でぼくは器用貧乏ということもあり、開発のあらゆることがそれなりにできたので、フロントエンド、バックエンド、インフラ(システムの基盤部分)の開発、保守、テスト、依頼されればなんでもやりました。
業務経験の幅が広がるのでラッキーだなと思っていました。

当時、ぼくのエンジニアとしての報酬は月額70万くらいだったんですけど、
他の開発案件にそろそろ移動しようかなと思ったとき
報酬を月額110万に上げるから残ってほしい、と引き止められ
単価40万UPした状態で3ヶ月くらい続けて参画していました。

結局お客様から見たら、システムのあらゆる部分をぼくに依存してしまっていた状態なので、ぼくが抜けて誰にもメンテナンスできなくなるよりは報酬を上げたほうがまだマシだったのです。

このように、自分の活動範囲を制限しない方が、より多くの経験値を獲得できますし、お客様にとって必要不可欠な存在になれることもあります。

どちらが良いかはケースバイケースでもありますが、
余裕があるなら他の人の業務にも意識を向けたり考えたりできると
それは巡り巡ってあなたに還ってくるでしょう。

情けは人のためならず

昔の人はいいことを言いますよね!

「給料上げたら考える」では価値が上がらない

経営者と社員の違いは先にリスクを取るかどうかです。
経営者はお金になるかわからない状況でビジネスを始めるから
リスクも高い分、リターンや裁量が大きいです。

社員(雇用契約)は先に安定した給料を保証してもらうかわりに
リスクが低い分、リターンや裁量が小さいです。

どれくらいのリスクを取り、どのような契約で働くかの選択の問題でしかありません。
リスク許容度(どれくらいのリスクをとっても平気でいられるか)は個人差があるので、「文句があるなら経営者になれ」と暴論を言うつもりは全くないのですが、

自分のリスク許容度に応じて、自分の取れるリスクを取ること

は自分の価値や収入を上げる上でとても大切です。

給料が上がるかわからないし、評価されるかわからないけれど
とりあえず自分の任された仕事の責任範囲の中で、会社の収益に貢献しよう

と考えて仕事で成果を出せればまともな上司や会社であれば
きっと結果に報いてくれます。

もし上司や会社に評価してくれなくても
あなたが収益を上げたという実績は残るので
その実績をもって転職すれば収入も待遇も良くなるはずです。

会社のためとか社員としての責任とかは犬にでも喰わせておけばいいです。

「頑張っても今の会社は給料が上がらないし評価もされないから頑張らない」は視野が狭いです。
あなたが評価者として意識すべきは今の会社でもなければ上司でもありません。社会や市場です。

ほかの誰のためでもなくまず自分自身のために
会社という基盤を活かして自分の市場価値を高めるための結果を作っていく。そのためにあなたの能力を最大限に活かしましょう。

まとめ

経営者と社員のどちらが考えるべきかということについて
ぼくの考えをまとめました。

経営者が「社員に考えろというのはダサい」ですし
社員が「考えるのは経営者の仕事だろ」と文句を言うのもダサい
お互いもっとカッコよく生きたいですよね。

それぞれが自分の責任範囲のことを一生懸命考え
余裕があれば他の人のことも考えるように意識できると
巡り巡って自分の市場価値や収入は上がっていくのでオススメです。

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