【詩】何もかも遠く昔

若かりし頃の
夢追う僕の日々
今は昔と
風が耳掠める

全てを変えると
見えぬ何かに挑み
牙を剝いてた
今はそれも失くした

天はこの僕に
所処（ところ）を得さしめて
対価に夢を
夢のまま眠らす

「それで良いさ」と花が言う
「それで良いさ」と鳥が舞う
「それで良いさ」と雲が往く
「それで良いさ」と過去が言う

道を振り返る
嘗て抱いた夢は
彼岸の向こう　砂塵に紛れて