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【詩】氷雨降る朝

遠い北の地から便りが届いた


貴方との旧年来の約束を


とうとう果たせなかった




ヒトがヒトとして生まれ


生を全うし 骸を大地に還して


天に召されるは 


避けられぬ定命(さだめ)なれど


それでも僕は 遠いメガロポリスから


貴方との永久の別離を惜しみ


貴方との思い出を胸に刻もう




遠い北の地には


既に雪が降ってるのだろうか


貴方と言う存在を失った今朝の雨は


北の地に降る雪の何倍も冷たく感じる


(2006年初出)

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