見出し画像

【詩】Fall down

膝から崩れて仕舞う程 
哀しい事実(こと)だけ見える夜 
心の支えだった仲間は居ない
無理矢理明るく振る舞えば
見知らぬ誰かに
「図々しい」と 罵られる

苦しい時 いつもこの僕を
奮い立たせたのが【創造】だった
然し今はそれすら覚束ず
終わらない痛みに
ただ苛まされている

「死にたくない」
「楽になりたい」
今夜も頭の中で
天使と悪魔が叫んでいる

自分ひとり不幸だと 
胡乱な夜に思い知る 
立ち上がる切っ掛けを何処で見つけよう? 
良かれと思ってした事が 
全て裏目に出てしまう 

苦しい時 いつも僕は
【創造】する事で自らを鼓舞した
今宵も痛みに耐えながら
吟遊詩人の歌声に
己を重ねて筆を執る

「死にたくない」
「まだ死ねない」
今夜も頭の中で
天使と悪魔が叫んでいる

体が崩れて仕舞う程 
哀しい事実(こと)だけ見える時
心の支えだった仲間は居ない
無理矢理明るく振る舞えば
振り向きざまに 
「恥知らず」と 誰かに言われる

苦しい時 いつも僕を
勇気づけたのは【創造】だった
確かに僕は孤独だった
然し創造する時だけは
忘れる事が出来た

「消えたくない」
「名を刻みたい」
今夜も頭の中で
天使と悪魔が叫んでいる


どうしても自分の気持ちに嘘がつけなくて 


苦しい時 いつも僕は
【創造】する事で自我を保った
堕天し夜の闇に染まれる
創造主の足掻きをとくと見よ
歪な楽園の惨状を見よ

「ココヘオイデ」
「ココヘオイデ」
涅槃に達した思考にはもう
天使も悪魔も居はしない
彼岸の向こうの【楽園】からは
亡者がキミを呼んでいる

この記事が参加している募集

#私の作品紹介

97,718件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?