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睡眠のプロフェッショナルマシュー・ウォーカーが教える「睡眠」とは③/③ エピソード1

このシリーズでは睡眠について約20年以上睡眠に関して研究をされているマシューウォーカー教授が、毎度お馴染みのアンドリューヒューバーマンと共に6つのエピソードに分けて面白い解説をしてくれていますので、共有しています。そしてこのnoteではさらに3つに分けて今回は③/③ エピソード1です。
最初からエピソードを見てからの方が、少し難しい単語なども解説しているので、気になる方は最初の記事から読んでいただくのがいいかと思います。


良い睡眠か悪い睡眠かどうかを定める方法

良い睡眠か悪い睡眠かどうかを定める方法について、これにはいくつか指標があるそうです。
1つ目は「明日、アラームが鳴らなかったら、あなたはアラームより後におきますか?」という質問に「はい。」と答えた場合、十分な睡眠は取れていないと判断すると仰っております。
この質問に「はい。」と答える人は多いと思いますが、この世に生きている動物の中で、睡眠の途中で中断してでも起き上がる動物はいないのであり、「起きなければ」という感覚はとても人工的なものだという。

寝起きのうとうと

寝起き、1時間ほどのゆったりしてしまう現象をSleep Inertia(スリープイナーシャ)というそうだ。
前回の記事で紹介したクロノタイプで、夜型の人間が、朝早く起きなければならない時など、1時間以上起こることがあるそう。
これはとても自然なことで、"寝不足"と判断するものとは違うそうだ。

体内時計とオリンピック世界記録

睡眠と体内時計がいかに密接に関わっているか、クロノタイプや、お昼時に眠くなるpost prendial dip(迷走神経機能)を知るとわかるが、逆に、日中のパフォーマンスもこの体内時計と密接に関わっている。
平均的なのクロノタイプを考えると、大抵11-13時ごろ、人間の体、脳の活動が一番活発になる。体温も一番高く、エネルギーを使用しているタイミングだ。
あるデータによると、オリンピックの世界記録を破った時の時間を並べてみると、やはり11-13時のタイミングで破られているという。

寝る子は育つ?

よく寝る子は育つ。などと言いますが、これは成長ホルモンが分泌されるからだとのこと。
これは人間の活動的に、夜に起こることなのか?それとも睡眠という行動が成長ホルモンを分泌しているのか?
これは睡眠という行動が大きく関わっているそうだ。
例えば、夜勤明けの成人が夜に睡眠を取ることができず、日中に睡眠を取ったとする。その成人は日中に睡眠を取っているが、成長ホルモンは分泌されている。ただし、このサーカディアンリズムに逆らってしまっているため、夜に寝た時とは少ない量の成長ホルモンが分泌されている。
また、この成長ホルモンとは、子供の成長を促すためのホルモンではなく、人間の細胞組織の回復を助けるものであるため。
成人にも必要不可欠なものである。

コルチゾール(ストレスホルモン)と睡眠

コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるホルモンの一つであり、人間がストレスを感じると分泌されるものである。
このコルチゾールはどう睡眠と関係しているのか?
後のエピソード5では『感情のコントロールと気分を高める睡眠』というものをお送りするので、このストレスと睡眠の密接な関係にはそちらで詳しく解説しますが、このコルチゾールと睡眠には深い関係があるそう。
このコルチゾールレベルというものは、この人間がREM睡眠に陥っている時に一番低くなるそうだ。
ちなみに、人間は20時以降に何かストレスなことがある(例えば、誰かと口論をしたり、嫌なニュースを見たり、、)こういったことがあると睡眠の質がグンと下がってしまうそうだ。

まとめ

今回も睡眠のエキスパート、マシューウォーカーとUCバークレイ校脳神経学教授のアンドリューヒューバーマンが6つのエピソードに分けて解説してくれている1エピソード目の中の③を解説しました。
いかがだったでしょうか?
また次回をお楽しみください。


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