見出し画像

逆ソクラテス(読了感が最高!)

書名:逆ソクラテス
著者:伊坂 幸太郎
出版社:集英社
発行日:2020年4月24日
読了日:2020年8月2日
ページ数:288ページ
8月 :1冊目
年累計:22冊目

伊坂さんが
「デビューして20年、この仕事をしてきた1つの成果だと思っています。」
そう語る本書。すごく良かったー!!✨
平積み📚されていて、読書アカウントでもちらほらみていて
すごく気になっていたんだよね。

とにかくおすすめ✨

小学生・子供が主人公の短編が5編なんだけど
どれも大人がハッとさせられたり
考えさせられたりする題材ばっかり。

帯にある「僕は、そうは、思わない」
そして「敵は先入観」「相手によって態度を変えない」
この辺はすごく響いたなぁ。

誰がどう思うと、君が良いと思うなら良いんだよ。
他人の目を意識せずにはいられない
現代において、すごく刺さる言葉である。

大人や世間は何に対しても
決めてつけてくる、色眼鏡でみてくる。
私の価値観はこうだ!常識はこうだ!
先入観、ステレオタイプ。

こんな事を子供に無意識にしてないだろうか。

私も反省する事が多いなぁ。

これはある程度漢字が読める子供にもぜひおすすめしたいな。

きっと、僕・私の学校での”あるある”が盛りだくさんだろう。
そんな時に身近な大人はどう振舞っているか?
周囲の友人はどう接しているか?

自分自身と比較して読まざるを得ない。

大人は大人で小学生の頃を思い出すきっかけになるだろう。

こんな子がいたなぁとか
あんな子がいたなぁってふと思い出しました。
こんな先生いたよなーってね。

期待しているとその子は伸びます。
そんなことがわかるのは
最初の”逆ソクラテス”。
文中にはありませんが、これは
「ピグマリオン効果」という
心理学の研究でも明らかになっている事です。

先生がある子供を○○だと決めつけると
それをみた周囲の友人もどうようの偏見を持ってしまう。
だからこそ気をつけたいですね。

そして人生は小学生から大人までつながっていて
誰1人として、世間で1人ではいきていけません。
どこでまた繋がるかわからない。
過去の行いが、どう未来に結びつくかもわからない。

スティーブジョブズは
「Connecting the dots」
なんて素敵な言葉を残していますが
そんな事を感じられる1冊。

伊坂さんらしく、それぞれの5編が
完全に独立しているかというとそうではなくて
登場人物が年月を経てオーバラップしたりしていて
それぞれのラストにほっこりりますが
特に5編のラストが良かった。

なんか小説っていいなぁー!って思った。

改めて伊坂さん好きになった!


この記事が参加している募集

#読書感想文

190,929件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?