見出し画像

護られなかった者たちへ

書名:護られなかった者たちへ
著者:中山 七里
出版社: 宝島社
発行日: 2021年7月21日(文庫)
読了日:2021年9月20日
ページ数:477ページ
9月 :6冊目
年累計:31冊目

来月から公開されるとの事で読みました。
一気読みです。

生活保護がテーマになっていて
その制度で護られなかった者たち。

誰からも恨まれるはずがない
誰もが口を揃えて話す。
そんな人物が餓死死体で発見される。
飢えに苦しみ、死んでいく残忍な殺人。

477ページあり、重いテーマなんだけど
引き込まれるものがあって、1日で読んでしまった。
現在はコロナ禍で生活困窮している人が増加して
生活保護に頼らなくてもギリギリの生活している人は
多いと思うんですよね。

生活保護は税金で賄われているから
不正受給を許してはならない一方で
本来受給できるべき人が受給できない事も
実際あるんだろうなと思った。

世の中には理不尽な事は多いし
やりきれない事も多い
それでも犯罪はやっぱりダメ。

そう思うんだけど
そう考えられるだけの余力がなければ
貧しさから犯罪に走ってしまう事もあるだろう。
その行動力もなければ、人知れず生き絶える事もあるだろう。

他人を思いやる
優しさもかけらもなければ
人は犯罪に走ってしまうと思った。

改めて思うのは政治の責任や教育の責任は大きいと思う。

この日本という世界からみたら恵まれている
そんな国で育ちながら、心を病んで
自分が思うように生きられない人がいる。

誰しもが人生転落する事だってあるし
そうした時のセーフティーネットがあるからこそ
リスクを負って色々な事にチャレンジができるのだと思う。

こういう想いは何年経っても変わらない。
状況も好転しているようには感じない。

それだけ難しいテーマなんだろう。

考え続ける事はしていきたいと思いました。

画像1



この記事が参加している募集

#読書感想文

190,929件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?