Xテック「教育×IT」

今日はクロステックの中でも「教育×テクノロジー」について書いていこうと思う。


日本でも注目を集めはじめた教育×テクノロジー


Education×technologyでedtech。日本では“エドテック”と呼称されることもある。

昔は、教室での一方的な講義だったが、今はe-ラーニングが流行っている。
しかし昨今、AIや5Gといった最先端テクノロジーが教育と掛け合わさることにより、「教師生徒の双方向コミュニケーション」「生徒一人一人の学習データを使った個別学習」といった、従来のE-ラーニングを超えるアイデアが出てきている。

エドテックはまさにホットなXテック領域である。


3つの多様化


昨今の教育業界においては、3つの多様化が叫ばれている。

①教え方の多様化
ビッグデータの活用により、大量の学習データを分析し、個々に合わせた学習プランの組み立てや、進捗・理解度に合わせて最適化された教え方が可能になっている。
これは、「アダプティブラーニング」と呼ばれ、個人に最適化された教育によって、個々の学びを最適化することが出来る技術である。

➁学び方の多様化
従来は、決められた時間割に沿って先生が板書した内容をノートに写すといった学び方が主流だった。しかし、コンテンツのデジタル化によって、いつでも(移動時間無視)、どこでも(ネットワークがあれば)、どんなやり方でも(PC、スマホ、タブレット)、世界中の選りすぐりのコンテンツを学ぶことが可能になった。

加えて、教育に対する学び手の時間、金銭、心理ハードルが大きく下がったことで、学び手のすそ野が広がり、誰でも学べるようになっている。
これにより、社会人になってから学びなおす「リカレント教育」や、途上国の教育への応用が注目されている。

➂コンテンツの多様化
通信回線やスマホ等ユーザー端末の発展。それに伴うコンテンツのデジタル化によって、世界中の生徒を相手に従業が出来るようになった。
従来は、需給バランスが取りづらかった、趣味や超専門的なニッチな教育を、個人個人が自分の得意分野の先生となり、CtoCで授業を提供することが可能になっている。


エドテックを加速させる3つのキーワード

そして、「教え方」「学び方」「コンテンツ」の多様化は、下記の3つの学習形態・学習領域において、エドテックを加速すると考えられている。

①アダプティブラーニング

ビッグデータの活用により、大量の学習データを分析し、個々に合わせた学習プランの組み立てや、進捗・理解度に合わせて最適化された教え方が可能にするもの。個人に最適化された教育によって、個々の学びを最適化することが出来る。

また、アダプテーブラーニングによって、従来は学歴で判断されることの多かった個人の学習履歴を、習い事などの受賞歴や学外で学んだものの終了証等を記録管理することで、学習者にとっては、自身のスキルを証明する手段が広がる。

企業等の採用担当にとっても、求職者のスキルを詳細に把握できることが可能になる。

➁STEAM教育(科学、技術、工学、芸術、数学)

現代社会はVUCAと表現されるように、不確実な社会であり、多角的なアプローチが求められる複雑な課題が蔓延している。

これらを解決する為に、STEAM教育に含まれる、理数系の知識、それによって培われる論理的思考力、アートの常識にとらわれない自由な発想が求められている。

➂リカレント教育

社会人になってからも学び続け、生涯にわたって学びとキャリアのサイクルを回し続けることを指す。

日本は、今まで企業内研修やOJTで必要な能力を培ってきた。

しかし、キャリチェンジが一般的になったり、昨今の新型コロナウイルスの影響もあって、各企業では、営業部からテクノロジー部門への人員配置を増やす等、リカレント教育の需要はますます高まっている。

また、上述したように、学び方の多様化によって、今まで社会人の学習の最大の障壁だった「時間」「費用」も解消されつつある。

具体的なサービスとしては、忙しい社会人がスキマ時間で効率的に学べるように、大学レベルの講義を10分にまとめ、無料で公開しているオンライン学習サービスの「JMOOC」等が台頭しており、リカレント教育の土台は徐々に整いつつある。

以上。




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