炊飯器鍋

15年程前に職業として船に乗り始めた時、見習いだった僕にまず任された仕事が飯炊だった。
任されたと云っても先輩各位が調理方法を教えてくれるので、結局は見て習って乗組員の食事を作っていた。
時は過ぎて今は船長として船に乗っている。
飯については各々で調理するようになった。
15年前に5隻あった社船も今では2隻に減り、全ての船で飯は各自となっている

その中で流行り始めているのが炊飯器で作る料理である。
要するに煮付料理になるのだが、これがなかなか便利で自分もそれしか調理しなくなった。
ひとまず会社のYouTube channelにあげた調理動画を貼り付けておこう。

膵炎を患って以来医者から低脂質料理を推奨されているのだが、炊飯器料理だと基本的に炒めないからサラダ油を使うことがない。
ガスコンロすら使わないので、LPガスを積み込んでやりくりしている船としても低予算で済む。
WIN WINどころかWINしかない炊飯器しか勝たん料理なのだ。
この度は炊飯器料理の普及を願って、炊飯器鍋に入れれた食材を書いていこうと思う。

野菜

白菜, 人参, 大根, きのこ類
→鍋の基本
ニラ
→煮すぎるとへなる
ジャガイモ, にんにく
→ふかし芋っぽい
キャベツ
→キャベツ鍋的な
経験談的には食材を多種類買っておいて自作のカット野菜を作り、ジップロックで小分けにしておけば調理が楽です。

基本的に鳥, 豚, 牛, 全てOKです。
アクなんかも取った記憶がない。
そもそもアクって肉の栄養素が逃げ出したとかって聞いた気もする。
骨付肉なんかは一晩煮込めば物凄く柔らかくなります。
鶏モモ肉なんかも同様で、切らずにそのまま入れても箸で切れるくらいに崩れてくれます。

こちらもALL OKでした。
鍋や煮付に入れるブリや鯛はもちろんのこと、鮭なんかも普通にいけました。
なんならシシャモに近い目光なんかも大丈夫でした。(シシャモは入れてませんが。)

出汁については鍋出汁の素を追い足していき、一週間程経った頃にカレーを作って消化しています。
これを伝授してくれた社船の機関長なんかは半年間出汁を使い回しているんだとか。
それでも常に保温しておけば、雑菌のわかない温度で保存されていて問題ないのだそうで。
(機関長は鉄の胃袋を持っておられるので、普通の胃袋をお持ちの方にはあまりオススメしませんが。)

同乗している後輩は初めの頃怪訝な目で見ていましたが、今では自前の炊飯器購入を検討しているのだとか。

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