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【技術史】フランスワインの救世主
今も栄華を極めているフランスのワインですが、1860年代にアメリカから輸入したブドウの苗木に付着して、フィロキセラという害虫が大量に入ってきました。
これが瞬く間に蔓延し、耐性のないヨーロッパ中のブドウをほぼ壊滅しました。ワイン文化が途絶えて、ブドウ畑も羊の放牧に転換せざるを得ない状況に追い込まれたのです。
フランス政府は、懸賞金をかけて解決策を求めました。このようななか、まずアメリカ産の害虫に耐性のあるブドウの木の根の部分を台木にして、上に接木する方法でこの被害を克服しました。この方法がフランスのワイン文化を救うこととなりました。
一難さってまた一難、今度はべと病という細菌によるブドウの病気が流行します。これを解決したのは、ボルドー大学の植物学教授ピエール・ミラルデでした。ボルドーの街道沿いのぶどう畑では、盗難を防ぐためにブドウの木に硫酸銅と石灰をまいていました。硫酸銅によりブドウの葉が青色になり、病気っぽく見られたからです。
1882年のある日、ミラルデは、この化合物を散布したブドウの木が病気に強くなっていることに気づきました。とくに、ベト病にかからないことがわかりました。この薬液はボルドー液といわれ、世界中でブドウや野菜を守ってくる、農薬の先駆けとなりました。
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『参考資料』
https://kanitoneko.exblog.jp/4165767/
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