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古代ローマのコンクリート
古代ローマ人は道路や港、水道、巨大な建築物を建設して、都市インフラを整えた。イタリアのローマ市に現存する神殿「パンテオン」は2世紀ごろ完成したコンクリート製の建造物で、約2000年が経過しても当時の姿をとどめている。古代ローマ時代の水道の一部は現在も使われている。
現代のコンクリートの多くは寿命が数十年、鉄筋コンクリートでも100年ほどで、古代ローマのコンクリートの耐久性が高い明確な理由は分かっていなかった。MITや米ハーバード大学などの研究チームは、古代ローマのコンクリートによく含まれている直径数ミリメートルの白い石灰の塊に注目した。
白い石灰の塊は現代のコンクリートには見られず、これまでは不純物と考えられてきた。研究チームはイタリアのプリヴェルヌム遺跡で収集されたコンクリートの破片について、化学的な性質を詳細に分析した。その結果、白い塊が様々な形状の炭酸カルシウムでできていることが分かった。
コンクリートに亀裂が入った場合に修復を促すカルシウムの供給源となる。亀裂が入ってしみこんできた水と反応して炭酸カルシウムが結晶化し、亀裂を埋めて自己修復するとみられる。
古代ローマの技術、恐るべし
『参考資料』
https://wired.jp/2017/07/30/roman-concrete/
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