観光しないチェンマイ贅沢生活
チェンマイって、タイでは第2の都市なのですが、バンコクほど観光地が点在しているわけではありません。1カ月間滞在するとなると、住人のような暮らしが続く時もあります。きょうは観光にもグルメにも重きをおかない贅沢な1日をご紹介します。
チェンマイの中心部には1・6キロメートル四方の城壁と堀に囲まれた旧市街があります。13~16世紀までラーンナー王朝の首都として繁栄。往時を伝える古い寺院が残り、散歩するには最適な場所です。
私は当初、「旧市街地には高貴な身分の人しか住むのが許されていないのでは」と勘違いしていました。でも、そんなことはなく、東京でいう皇居のような敷地内には、レストランやコンビニ、ホテルなど普通の街並みが広がっています。大きなスーパーがないため、生活拠点にするには少し不便かもしれません。
チェンマイを代表する寺院「ワットプラシン」のすぐ近く。小さな寺院「ワット シークート」の境内に入ると、左右にチェンマイで1、2位を争う激安マッサージ店があります。左手が1時間120バーツ、右手が同130バーツ。左手は扇風機が回る半屋外なのに対し、右手はクーラーが付いた屋内でマッサージを受けられるため、空調代と考えてよいと思います。
チェンマイに住む友人によると、「現在のマッサージの相場は1時間250バーツ程度」とのことです。マッサージには2割ほどのチップを払うのが慣習らしく、計300バーツ、日本円にして1200円余りが必要。ここだと2割のチップを払っても半額ほどで収まります。
一方、私が居を構えるのは城壁の北西端から伸びる道路をさらに1キロほど進んだニマンヘミンという地区。ここ20年ほどで急速に開発が進み、チェンマイでは地価の最も高いエリアになったとのこと。街は西洋人の観光客であふれています。
東京で言えば、渋谷のような街ですが、1本中に入れば屋台もたくさんあります。私の部屋の近くには朝から行列のできる屋台があります。歩道沿いに並んだテーブルでも食べられるのですが、朝はテイクアウトにして部屋に持ち帰って食べます。ご飯の上に好きなおかずを3種類載せたお弁当が45バーツ(約190円)。
遅めの朝食になったら、昼ご飯を抜いて午後はカフェで過ごします。私が気に入ったカフェはホットラテが1杯40バーツ(約130円)。Wi-Fiや電源も完備されているので、この文章もカフェで仕上げています。
夕方は、近くのデパート「MAYA(メーヤー)ライフスタイルショッピングセンター」に立ち寄ります。地下のスーパーなどをのぞいた後、フードコートで食べれば数十バーツですんでしまいます。
そんなわけで、観光にもレストランにも行かない日の生活費は、2食、カフェ、マッサージ付きで300バーツ(約1250円)ほど。
リタイアした日本人の夫婦にもお話を聞きましたが、ゴルフなどにお金をかけなければ、宿代を含めて2人で月3万バーツ(約12万5千円)あれば暮らせるとのこと。航空券代は別途かかるものの、北海道の冬の光熱費を考えれば、チェンマイ暮らしは贅沢というよりも理にかなった生活と言えそうです。
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