見出し画像

ロードバイク 乗り心地重視のタイヤ空気圧

ロードバイクのタイヤ空気圧

ロードバイクのタイヤ空気圧は、パンパンにして走るイメージがありましたが、どうも最近はそうでもないようです。25cタイヤで推奨空気圧が6.5 〜8.5barと記載されていてもそれ以下で走っている選手が多いようです。(推奨されていないので、安易に真似をするのは危険です。注意してください。)

参考までに、書いておきます。

体重57kg、25cタイヤチューブ有り5bar、26cタイヤチューブ有り4.8bar

かなり低いです。主流は5〜6barのようです。大丈夫なの?と思ってしまいますが、一回この空気圧の乗り心地を味わうと、もう7barなんて怖くて乗れないと言います。測定した訳ではありませんが、空気をたくさん入れたほうがよく転がるような気がします。でも乗り心地は確実に悪くなります。

たまたま何かの合宿の時、9bar入れている選手がいました。自転車を始めた頃からずっとその空気圧だと言います。そこで、「一回6barで走ってみて。走りやすいから。」と仲間から勧められました。そしたら「俺を騙そうとしてるんだろー」と疑いましたが、周りの多くから勧められ「わかった。じゃー6.5barにしてみる。」と言って走り出しました。しばらくして満面の笑みで戻ってきました。


モータースポーツの世界

乗り心地の良さに関して、以前二輪モータースポーツの世界でも同じようなことがありました。その時は、タイヤではなくエンジンのことでした。1990年前後、エンジンのパワー競争になり、かなり高価なレースガス、アブガス、エルフガスなどが使われ、最高出力がどれだけ出るかが競われていました。私が知っている限り、リッター2000円というガソリンまでありました。エンジンのセッティングもかなりシビアな状態になり、デトネーションカウンターが出回り始めたのもその頃だったと思います。それから90年代半ばごろ、行き過ぎたガソリン競争、エンジンのパワー競争に規制がかかり、使えるガソリンは一般に購入することができるハイオクガソリンになりました。すると当然パワーが落ちるため、レースの迫力が欠けるとレース関係者は残念がっていました。ところが迎えた世界GP第一戦鈴鹿、予想に反してなんと予選タイムが今までよりアップしたのでした。これは誰もがビックリしました。

その理由は、数値上の最高出力は下がりましたが、最もよく使われる中間域の出力がアップしたため、乗りやすくなったのでした。今までの最高出力主義は何だったのかと思った出来事でした。


大切なのは人間の感覚

やっぱり機材は人間が扱うものです。人間にとって不快なものは淘汰されていきます。ロードバイクのタイヤ空気圧が下がっているのをみると、数値より人間の感覚、乗りやすさが大切だと改めて感じました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?