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【シリーズ一期生のいま】マイナスがプラスへ。180度回転した、じぶんの気持ち。

この記事は、佐久市で開催した2019年度「じぶんはたらき方講座」の受講生の“いま”を紹介しています。今年度の講座についてはこちら

2019年度の受講生、伴野文香(とものふみか)さん。
中学校の教員として、国語を教えています。育休中、子どもたちと過ごす時間を見つめなおしたことをきっかけに、講座に参加。ことばに触れる仕事をしたいという思いから、国語教員の道を選んだそう。5歳と1歳、ふたりの男の子のママ。

子どもを「おかえり」って迎えてあげられるお母さんでありたい。

伴野さんが29歳の時に始まった教員としての人生は、とてもハードなものだったそう。
全く別の畑から教員の世界に飛び込み、新しい仕事に慣れるので精一杯。さらには部活の副顧問を務めていたので、もう大変。
帰宅後はへろへろで、食事をつくることもままならない。なのに頭の中は、いつも仕事のことでいっぱいだったとか。

「子どもがおうちに帰ってきたとき、”おかえり”って迎えてあげられるお母さんでありたいと思った。」
育休に入りふいに仕事から離れると、子どもたちとの生活と、ハードな仕事環境との狭間で思い悩む気持ちが際立ったそう。その後、はたらき方講座に参加しようと決めたとき、気持ちの80%は「教員を辞めよう」というところにあったとか。


一番辛かったはずの時期が、一番楽しかった!?

講座のプログラムの中で、記憶に濃く残っているのは「ライフラインシート」。自分のこれまでをふり返り、特にすばらしかったこと、辛かったことをあげていくプログラムです。

伴野さんがこのふり返りの中で掘り起こしたものには、本人もびっくり。
なんと、思い返した一番すばらしかった経験は、かつて辛い日々として乗り越えていた、教員生活そのものだったのです。



男子卓球部の副顧問をしていて。県大会に行くくらい強いチームだった。彼らの気持ちのサポートのような部分にあたっていると、まるで自分の子供みたいで。とても忙しい日々だったけれど、その日々が、本当はすごく楽しかった。私は、教員という仕事が嫌いじゃないんだ!って気づいた。

そんな驚きの気づきと出会い、ついに講座の卒業発表を迎えた伴野さん。これからの自分について発表したとき、ある覚悟を持ったそうです。それは、「教員を続けよう」という意思でした。

自分には、教員は合わないかな?と思っていたんだけど、びっくりした。この仕事が、好きで。(笑)

講座のプログラムに取り組む中で、"人のためになりたい気持ち"や、"それがやりがいなのだ"という自分の意思が言葉になって出てきたことで、「今の自分がベストな自分なのだ!」という確信を持てたのだと言います。

また、「子どもとの時間」ということに執着していた自分を発見し、今まで学校の中で積み重ねてきたことに目を向けたら、自分の芯となる価値観に出会えたそうです。

常にStep by step!

今、伴野さんは、ご自身の持っている中学・高校の教員免許に加え、小学校教諭免許の取得に励んでいるそうです。それは将来的な目標である、特別支援学校教諭への道に備える、第一歩だとか。

また育休中の時間の使い方にも、計画的なアイデアがあります。
復帰後に控える授業の計画を練ったり、教育に関するオンライン講座にもどんどん参加しているそう。また、育児と仕事を両立するための制度を調べている途中でもあり、その制度を使って時間を得られた時には、また次のことを考えることに充てるのだとか。

伴野さんは常に前を向いていて、次のステップにきちんと備えることを楽しんでいるように見えます。

目的のベースは、やはり「仕事を続けること。」
このベースに気づけたことが、講座で得られた何よりの報酬だと、素敵な笑顔で語ってくれました。

生徒のために、家族のために、そして自分のために。日々を一生懸命はばたいている、伴野さん。オリジナリティが活かされた彼女の教員人生はきっと、いろどり深いものなのだろうな。

        ライター:team OHAYASHI 小島 美里

伴野さん、東京ではなんと、アニメ制作会社に勤めていたのだそう。その頃の夢は、脚本家だったとか。アクティブで、何に対しても果敢な伴野さんの人生、ドラマティックな脚本が書けそう。


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