見出し画像

資格は大事だけど資格だけでは食っていけないと感じた話


はじめにー自己紹介

こんにちは!弁護士兼キャリアコンサルタントのちーたらのパパです。

僕は、今、弁護士兼キャリアコンサルタントとして、弁護士(特に若手)の皆さんが自分らしいキャリアを歩めるように、また、法律事務所の組織そのものをより良い組織にすることで、そこで働く人がやりがいを感じられるように、サポートすることをミッションに掲げています(詳しい自己紹介はこちらをご覧いただけると嬉しいです。)。

キャリアコンサルタントの就活は全敗…

そして、上記ミッションを実現するために、自身のキャリアコンサルタントとしての実績を積んでスキルを磨くべく、キャリアコンサルタントの仕事(副業)に募集しています。

ところが、結果は全敗…。
後述の通り、いずれも書類選考は通ったのですが、面接試験をクリアすることができませんでした。

こうして複数の求人に応募する中で、たとえ国家資格があっても、実績を積むのは難しいんだなと改めて感じましたので、シェアしたいと思います。

キャリアコンサルタントのお仕事

そもそも仕事はあるのか

キャリアコンサルタントという国家資格については、役に立たないと言われることもあります。
実際、Googleで検索すると「キャリアコンサルタント 意味ない」という候補が出てきたりします。
そのため、キャリアコンサルタントの資格取得を検討されている方の中には、不安を感じる方もいるのではと思います。

ただ、仕事の有無という観点だけで見ると、意外と何とかなるのではと感じています。

というのも、僕の場合、国家資格の取得と同時に、日本キャリア開発協会(JCDA)のキャリアカウンセラー資格であるCDAも取得したのですが、これらの資格取得後、JCDAのメーリングリストを見ていると、意外と求人があるんだなという印象でした。

メーリス上に流れている仕事を見ると、多いのは合同説明会の一角で行われるキャリア相談の相談員、大学や公的機関等のキャリアセンターの担当者など。
前者の合同説明会でのキャリア相談員のお仕事は、1日から数日間のみの募集で、かつ、ほぼボランティアですので、あくまで経験を積むためという位置づけですが、キャリアセンターのお仕事は、フルタイムでの契約社員の求人もあり、キャリアコンサルタントの仕事をやりたいと考えている人にとっては、選択肢の一つになると思います。

他方で、僕のように、副業的にキャリアコンサルタントの仕事をしたいと考えている人にとっては、上記のような契約社員のお仕事では融通が利きません…。
こういう方向けにも、期間限定の業務委託契約の形で、スポット的にキャリア相談員等を募集しているケースも結構ありますので(僕が応募したのもこのパターンです)、副業としても十分やっていけると感じています。


ちなみに、余談ですが、キャリアコンサルタントの資格やそれに向けた勉強自体に意味がないかというと僕自身は全くそうは思いません。
僕自身、キャリアコンサルタントを取得するために学んだことは、今の仕事や育児、人間関係など多くの場面で役に立つなと感じているので、興味をお持ちの方には、ぜひ一緒に仲間になってもらえたらと思っています。
ただ、キャリアカウンセリングの経験のない方は、高額な養成講座を受講しなければならない一方、キャリアコンサルタントの待遇が必ずしもいいわけではありませんので、経済面で言うと、割の合わない面があることは事実だと思います…。
この辺りを見極めつつ、後悔のない選択をしてもらえたらなと思います!
※資格取得については給付金制度もあります!こちらのブログにまとめていますので、ご参照ください。

キャリアコンサルタント資格については、ブログにも色々と書いていますので、良かったらこちらもご覧ください!

実際の選考プロセスはどういうものか

上述の通り、僕自身、キャリアコンサルタントとしての実績を積むべく、資格取得後、複数の求人に応募してきましたので、その経験についてシェアしたいと思います。

キャリアコンサルタントの仕事のメインは何と言ってもキャリアカウンセリングですので、多くの求人で、書類選考➡面接(ロールプレイ含む)という選考方法が採られています。

書類選考は、履歴書のほか、志望動機や自己PRを記載するというもので一般的な就活とほぼ同じです。
僕自身のことで言えば、ユニークな経歴と、自営業のため比較的時間の融通が利くためか、ありがたいことに書類選考は比較的通していただけているという感覚です。
人事関係の仕事の経験がない方などはもしかしたら書類選考でも苦労するのかもしれません。

書類選考に合格すると面接試験に進むのですが、僕にとっての課題がこの面接試験=ロールプレイです。

そもそも、キャリアコンサルタント試験でも面接はあるのですが、僕のように普段キャリアカウンセリングとは関係のない仕事をしている場合、試験後、面接の練習をする機会を持てない方が多いのではないかと思います。
キャリアコンサルタントとしての面接は、多くの仕事で求められる課題を解決するために議論するというアプローチとは異なり、クライアントに内省を深めてもらうための問いかけをするというアプローチを取る(と理解しています)ため、頭の使い方が違うと考えているのですが、まずこの頭の切り替えが求められるという点で、面接試験をクリアするのが難しいなと感じています。

また、資格試験での面談はわずか10分間に過ぎませんし、内容としても、インテーク面談といわれる冒頭部分のみの面談です。
そのため、自ずと試験対策もこの冒頭部分の面談を念頭に置いて練習をすることになるのですが、採用試験としての面接試験では、キャリアカウンセリングとして完結させることを求められるケースもあります。実際、僕が直近で募集した会社の面接試験では、30分で一つの面談を完結することが求められました。
こういったケースでは、この後どう進めればいいのかわからない状態に陥りながらも、クライアントに対して、何かしら今後の方向性を示さなければと手探りで面談を進めることになり、非常に苦労しました。

仕事を勝ち取るためにどうするか

以上の通り、キャリアコンサルタントとしての実績を身に付けようにも、その実績・経験がないがゆえに、採用までには至らず、結局キャリアコンサルタントとして活動する機会が得られないと、思ったようにステップアップできていないのが今の僕の現状です…。

じゃあどうするかということですが、結局、各種団体でキャリアコンサルタント向けに行われている研修を受けて、疑似的にキャリアコンサルタントとしての経験を積むほかないと考えています。

キャリアコンサルタントとして登録すると、更新講習を受講することが求められるのですが、それ以外にも、先に紹介したJCDAのメーリスでは頻繁に研修の案内が流れています。
こうした研修においては、何かしらの実技(ロールプレイ)を含む内容であることがほとんどですので、積極的に研修に参加することで、キャリアコンサルタントとしての経験を積むことができるはずです。

加えて、JCDAのメーリスで紹介されている求人については、JCDAの主催する研修の受講歴も考慮して、採否を決定していると明記されていますので、この点でも、研修を受講するメリットがあると思います。

僕自身、本業や家事・育児折り合いがつかずなかなか参加できていないのですが(半日がかりの研修が多いのです…)、キャリアコンサルタントとして生きていくために、ぜひ挑戦していきたいところです。

弁護士の仕事もおんなじ

以上の通り、キャリアコンサルタントとしての求人に応募する中で、久しぶりに仕事がうまく行かないという経験をしましたが、振り返って考えてみると、弁護士の仕事も実績・経験を積むまでは、辛かったなということをしみじみ思い出しました。

ご存じの通り、弁護士になるためには司法試験に合格する必要がありますが、ここで問われるのは、(乱暴な言い方ですが)教科書に書かれている法律・裁判例の知識が中心になります。
ところが、実際に弁護士としてやっていく上で求められるのは、いかに説得的な文書を作成するか、実務がどう回っているかといった勘所のようなものです。
そのため、右も左も分からない新人弁護士の頃は、最初から最後まで一つの案件に対応するなどして経験を積むまでは、次にどう動くべきかわからず、とても苦労したことを思い出しました。

弁護士であれ、キャリアコンサルタントであれ、どの分野であっても、やっぱり専門職としてやっていくためには、実績や経験を積むことが重要だよなと改めて感じました。

結論:資格は大事だけど、資格だけでは食っていけない

以上の通り、当たり前の話ではありますが、資格を取得するだけで仕事としてやっていくことができるわけではないということを再認識しました。

でも、だからといって資格を取得することに意味がないかというと、それもまた違うと思います。
僕の場合でも、弁護士だからこそ、いろいろな場所に顔を出すことができたり、話を聞いてもらえたりする部分は確実にあると感じていますし、キャリアコンサルタントについても、国家資格を取得したからこそ、全くの畑違いのキャリアカウンセラーとしての仕事に応募でき、少なくとも面接試験までは辿り着くことができたのだと思います。
キャリアコンサルタントについては、資格を取得しなくてもキャリアカウンセリングをすることができるものの(いわゆる名称独占資格)、資格を取得したからこそ見ることのできる世界は必ずあると思います。

その上で、資格を取得した後も、それに甘んじることなく、研鑽し続けることこそ、専門職として仕事をしていくために重要なことだと心から思います。

この意味で資格を取得する、資格取得に向け勉強することは必ず価値のあることですので、キャリアコンサルタント資格に関心をお持ちの方は、ぜひ仲間になって、一緒に切磋琢磨していけたらと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?