見出し画像

野球界における、集合時間の考え方は人それぞれ

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。
今回は、とある関東の大学野球部さんに取材に伺いました。
テーマは、集合時間です。日本人は時間に厳しく、余裕を持って集合することが当然で、それがやる気として評価されることがある。もういい加減、時間ぴったりの集合でいいのではないか、来ているだけで偉い、と時間について考えてみましたので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

活動の様子

集合時間ギリギリにダッシュでグラウンドに駆け込み、なんとか間に合う数名の部員がいた。部員は間に合うも、時間に余裕を持って集合しないことへの不満から、監督は時間を守ることは社会人としての基本と力説する。それに対し、選手からは実際に来るべき時間を集合時間として設定してほしいとの声も上がった。

新人監督へのアドバイス

時間を守れない奴は社会人として失格だ、という学生がいる。しかし、その学生がまだ社会人ではないため、何がわかるのかと思ってしまう。アルバイト先の先輩に言われたことをそのまま同年代の学生に諭しているのか、時間を守れなくて、痛い目にあったのかはわからないが、確かに、日本人は時間を守ることを重視する。

しかし、たかが部活である。社会人として旅立つ基礎作りのために、時間の大切さを諭しているのだと思うが、でも、今は社会人でもなく学生である。社会人になってから、上司に注意されてから直しても遅くないし、就職活動の時にしっかり時間を守る意識を持っていればいいと思う。野球をしているということは、個人が結果を残すことに、日々練習に全力を注いでいるのである。

時間を守ったからといって結果が出るというような、単純なスポーツではない。でも、チームを同じ方向に向けるための方法のひとつとして、時間があるのならば、理解はできる。しかし、この監督は、集合時間を何か自分の基準として置いている部分があるのだ。それは、集合は7時30分といったが、普通は15分前にはその場にいるはずだといったもので、7時30分には何とか到着したが、走ってきたために印象が悪いらしい。ならば、歩いてきたら合格なのだろうかと思ってしまった。たぶんそうなのではないかと思う。

あるプロ野球選手が、集合時間の5分前に着いて、コーチに怒られたから反論したことがあるという。普通はもっと早く来るべきだと言われ、それなら、集合時間の意味がないから、来てほしい時間に設定してくださいと伝えたそうだ。

時間を守る意識が大惨事に繋がったことがあった。過去に起きた電車の脱線事故では、運転士の遅れを取り戻したい気持ちが、結果、猛スピードでカーブに入り脱線を起こし、多くの死傷者を出した。この当時、ある社会人野球の監督が、この事故を受け、選手に対して、急いで事故をしてしまっても困るので、集合時間に遅れてもいいから安全運転で来るように、と言われていたことがある。

時間を守る意識は、日本人の心に根付いている。でも、野球の場合は、学生野球であれば、上のステージを目指しているものもいれば、指導者を夢見ていたり、なんとなく野球を続けている選手もいたりする。そんな中で、集合時間前に余裕をもってくるということを全員に求めることを今一度、考え直してもいいと思う。

もっと言えば、この場に来ただけでもいい。一人一人がチームの財産であり、野球を続けていくことが目的である。時間に遅れることよりも、嫌気をさし、野球を辞めてしまうほうがよっぽど悲しい。監督として、そう考えられると、ひとつひとつに腹を立てず、おおらかな気持ちでチームメイトを見れるのではないかと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?