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野球における、チームのために自分ができること

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。
今回は、東洋大学硬式野球部に取材に伺いました。
テーマは、チームのためにです。大学野球で目立つものは、声とサポートです。積極的に声で仲間を鼓舞し、自分ができることを見つけてサポートしていくことが、大学野球の売りのように思います。社会に出て必要な資質を身に付ける期間でもあります。レギュラー選手ではないけれど、徹底してチームのために動いている選手を見つけましたので、その存在の大切さについてこれからのチーム運営に、是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。

チーム名:東洋大学
監督:杉本監督
活動歴:3年
所属:東都大学野球連盟

活動の様子

① 試合の前半、ボールカウントの表示やバット引き、デットボールが当たった選手へコールドスプレーを持っていくなど、明るく仲間を鼓舞する声を出しながら、役割を果していた。

② 後半は試合に出場したが、ライトに飛んできた打球を後ろに逸らすも、ごめんごめん!と大きな声で謝る。

③ 打席でいい当たりが打てなくて、失策で出塁したが、それでも笑顔。

新人監督へのアドバイス

チームのために何ができるかと監督はよく言う。試合に出て結果を出して、チームの勝利に貢献する人。控え選手として、レギュラー選手を全面的にバックアップする人。役割はこのどちらかであるが、そんなに単純でもないのである。

レギュラーとして出ていても、調子の良しあしはあり、打てなかったら頭がパニックになって、まったく周りが見えない状態になることもある。控え選手のサポートへの感謝も言えず、チームが分裂してしまう可能性も出てくる。

野球選手は、試合で結果を出すことを第一に考えており、例えば、試合に出られなければ、自問自答し、何が悪いのか、生活態度が悪いのか、普段の行いが悪いから野球の神様が見方をしてくれないのかなど、ひたすら自分を責めていく。それも、試合中に自分の反省点をどんどん上げていき、目の前で繰り広げられている試合など目もくれず、自分のことに没頭してしまうこともある。

サポートに徹していても、野球をやれない虚しさから、レギュラー選手のサポート役への感謝のなさが伝わってくると、仕事を投げ出してしまうこともある。一方で、チームが勝つために、バットを短く持ってみては?などの助言をし、結果が急に良くなったりもする。自分の保身のために、他人への助言を控える人もいる。

キャッチャー防具をつける作業、守りに就く選手にグローブを渡す、デットボールが当たった選手にコールドスプレーをかけてやるなど、チーム全体がそのような雰囲気になっていると、不思議と接戦で勝ち切るものである。グリップのこともそうだが、控え選手とすれば、自分はできないけれど、レギュラー選手が打てるようになれば、という考えでアドバイスをする。そこで打てるようになれば、言ってもらったことは忘れず、一生覚えているものである。

アドバイスしても何の見返りもないかもしれない。何か別の形で返ってくることもある。チームのために、開き直ったかのようにわき役に徹する選手を見た。常に試合中は仲間を励まし、デットボールが当たった選手には、即座に駆け寄り、スプレーをふるかどうか聞きに行く。後半に試合に出て、良いところはなかったが、外野守備で後ろに逸らしても、大きな声でごめんごめん!と明るく謝り、打てなくても笑顔で、また謝る。そしてまた、開き直ったかのように笑顔でチームのサポートに回る。

いろんな思いはあると思うが、こんなにも人のため、チームのためにできる選手は素晴らしい。きっと、社会に出ても、重宝される人間になると思う。


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