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選手に野球を楽しんでもらうために、じっと見守ることも大切

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。

今回は、オイッスさんのもとへ取材に伺いました。テーマは、選手を見守ることです。草野球だからこそ勝敗を気にせずに伸び伸びできるということもあるが、これを少年野球にも取り入れると野球人口は増えるだろうなと感じた試合の雰囲気でした。

楽しいからやるという原点が、すべての野球選手にはあったはず。草野球からの学びをこどもたちの指導に生かす意味でも、今一度、野球を始めた時の気持ちに立ち戻ってもいいのかなと。ぜひ参考にされてください。

チーム名:オイッス
監督:森本代表
運営歴:30年
活動歴:世田谷区軟式野球連盟所属、他リーグ戦参戦

活動の様子

① 息子の代に引き継いでいることや選手も高校野球経験者がほとんどのため、自分らで考えて、声を掛け合いながらプレーをするため、ベンチから何かを指示するということは、ほぼない。
② チームメイトからのヤジはなく、ベンチから選手を見守る雰囲気が漂っており、皆、笑顔で伸び伸びとプレーをしている印象を強く受けた。野球の原点がここにはあった。

新人監督へのアドバイス

少年野球や中学野球において、いまだ消えないのは選手を怒るということだ。これは、指導者のプライドという大袈裟に言われることがあるが、それも少しはあるが、大方は、こどもたちになんとかいい思いをさせてあげたい、これだけ頑張っているこどもたちの最高の笑顔が見たいという気持ちの方がよほど強い。

そんなことないだろうと、監督になる前は思っていたが、なってみたら本当にその思いは強かった。試合で致命的なミスにならないように事前に注意させておく。練習やオープン戦で失敗した時に、ガツンと言って記憶に留めさせて、次に同じ失敗をしないように心掛けさせるという思いで叱っている場合が多いと思う。

でも、周りからはそのように見られず、極端に言うと、仕事のストレス発散で怒っているんじゃないの、という意見が保護者からも出ることはある。公式戦は何も言わず、選手任せで、それ以外の練習では逐一注意するなど、メリハリがついている監督なら選手もやりやすいだろう。

しかし、活動中の場面に関係なく、常に叱っている指導者もいる。選手の性格によって対応を変えていくことは、こどもが長く野球を続けていくには、必要な姿勢である。しかし、残念ながら、選手の性格をしっかり把握しているかと言えば、熟知しきれてはいない選手もいる。叱られてパニックになり何も考えられなくなる選手もいる。冷静に考えてプレーすること、相手の弱点を突いて得点に繋げたり、抑えたりすることは、チームとしても個人としても、必要不可欠である。

気合が全面に出ている子だからどんどん叱っていこうと接していても、こどもは監督に対しては、内心は見せずに、表の顔で接していくものである。きつく接しているうちに、愛情ではなく、野球が嫌いになっていく選手は少なくない。がみがみ叱って、気付かせようとするが、意外とこどもは自分の失敗に気づいているものだ。

それに輪をかけて注意する必要もなく、次も同じ失敗をするかもしれないけれど、それは、たくさんのケースに対応していかないといけない野球の場合には、同じミスは十分に起こりうる。なぜなら、ゆっくりと進んでいるわけではなく、瞬時に色々なケースに対応する準備を少しの時間で整理をし、想定外のプレーが目の前に来れば、対処できず、前の失敗と同じことだってあり得るだろう。

こどもは、まだ幼い。大人の野球であっても、失敗はよくあることだ。失敗しても常に励ましたり、じっと何も言わずに見守ってくれる人に、信頼を寄せてしまうものだ。

今回のオイッスさんは、ベンチからチームメイトへのヤジなどは一切なく、笑いながら、自分で考えながらプレーをしていた。活躍している選手が多かったのも事実である。野球の原点をみたような気がして、こどもたちにもこのような環境が一つでも多くできれば長く野球を続けていく選手が増えるように思う。


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