見出し画像

根深いところに見た野球人口減少の原因と対策

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。
今回は、中学硬式野球チームへ取材に伺いました。
テーマは、野球人口の減少です。大体想像がつくが、練習時間が長い、当番がある、お金がかかると言う点を原因としてよく聞く。野球を長く続けていくために、指導者側が選手により働きかける必要があること、働きかけてはいるけれど、もっと広く普及させ、より時間を割いて考え、実践していくことについて、選手の思いを通して感じましたので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

チーム名:関東圏リトルシニアチーム
監督:T監督
活動歴:10年
実績:日本リトルシニア選手権ベスト4

試合の様子

① エース級の投手が降板し、ライトに移り、だらだらしている・声が小さいからと交代を告げられる。

② ベンチやランナーコーチャーの選手は、声が小さいと大きい声で叱られる。

③ いかなるときも全力で走って、投げるように監督から指示される。

新人監督へのアドバイス

親にとって、こどもに長く野球を続けて欲しい、できれば、順調に、細々でもいいから、プレーをし続けて欲しいという希望は、特に野球経験者の親にはあるように思う。

野球を始めても、いろんなタイミングで辞めようと思う時があり、もっと言えば練習が辛いために毎日辞めようと思う時もある。このように、途中で野球を辞めてしまう子、野球を始める前に他のスポーツに移ってしまう子など、様々ではあるが、野球以外のスポーツに行ってしまうこどもがたくさんいる。

原因は、親の当番が大変だから、サッカーに比べてお金がかかるからなど、大体世の中に出てくる理由は知っていたが、活動を見たり、選手の話を聞いているうちに、こどもが野球を敬遠する、または、逃げていく要因は、多少は理解できたように思う。

原因は、指導者が選手に完璧を求めがちであるように思う。試合中の声出し、全力疾走など、求めはするが、選手の集中力が朝から夕方まで続くかといえば、大人でも継続は難しい。指導者は、指導者をやりながら、選手を経験するために草野球をするのがいいように感じた。

どうしても、選手側の気持ちを忘れて、選手に完璧な理想像を求めてしまう。ある監督は、試合中、守備に就いている選手に常に構えるようにいっていたが、真夏の暑い中、ずっと構えてられないことを、その後に草野球に参加して感じたという。

指導者は一匹狼になりがちで、自分はこのようにやりたいんだ、計画しているんだ、こういう風にして優勝したいんだと計画立てて、それ通りに進まなかったらどうしてもイライラする。主力選手の怪我など、最悪の状態も想定した計画も立てていればまた選手への接し方も違ってくる。なによりも、いくら好きで参加している選手でも、接し方次第で、野球が嫌いになることも十分にあること、そうなれば、成長スピードが極端に落ちて、野球も辞めてしまうことも想定しておくべきだとも思う。

なんとか野球を続けることで可能性を持ち続ける甲子園やプロ野球選手も、辞めてしまえば、終わるのである。いくら厳しく一生懸命教えても、やる気がなくなれば、伸びない。

選手の気持ちを察しながら、アドバイスすること、もっと言えば、黙っておくことも必要な時もある。叱って叱って強くなるが、そういうチームは、進学時に野球を辞めてしまっている選手を目にすることがある。高校や大学で開花して意味をなすもので、そこに上手く導く努力を、現代の子に合わせて指導することが必要に思う。

もう一つの原因に、一方通行になっていることがあるように思う。こどもの性格、今のやる気、今まで野球をしてきた経緯、勉強との両立と、加えて、保護者との会話は大切である。

中学生だから自立させるといっても、こどもはどうしても意見を言わずに我慢してしまう。こども意見を素直に聞き出す機会の提供、緩める機会、休める雰囲気などの機会を作れば野球を続けていく環境や上のレベルでも野球を続けていく気持ちになれるように思う。

日本は、チームに合わなければ退部する空気で、退部したら周りが動かないとその競技をやめてしまうことが多い。一人一人の事情よりチームの決め事優先にチームが多くなると、より野球人口が減ってしまう。

一人一人に合わせるチームは人気で、部員も多い。雰囲気よく、やる気が出て、戦力充実し、強くなる。それぞれのチームで指導方針はあるが、野球人口減少に歯止めには、このやり方も良いと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?