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高校野球トップレベルに見る守備における捕球の形

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。

今回は、東京都高校野球春季大会において、関東第一高校の内野守備に着目してみました。テーマは、捕球の形です。東京都の枠だけではなく、全国においても、トップレベルの守備力を誇る、関東第一高校の守備で上手くなるためのヒントがありました。ある練習が、守備における捕球の基本的な形を染み込ませ、後の送球の素早さを引き出します。是非、練習の中に組み入れてみてください。

チーム名:関東第一高校
監督:米沢監督
運営歴:20年
実績:2019夏の甲子園ベスト8

試合の様子

① 試合前シートノックにて、失策がなく、送球が素早いという、上手いと言われる内野守備であった。基本を意識した守備に上手くなるヒントがあった。

② イニング間の守備練習も、転がってきたボールに対して、基本を意識して捕球する姿や丁寧に送球する姿勢があった。たとえ練習であっても、雑にプレーすることはなく、一つのプレーも疎かにできない、一球の重みを知っているように見えた。

新人監督へのアドバイス

今回は、関東第一高校の守備を見て、形からスピードにつながる、つながりについて考察していきたいと思う。

東京都における高校野球の守備には注目しつつ、観戦や取材をしているが、明らかに捕る形とスピード、力強さについて、群を抜いているのは、関東一高と日大三高である。
この両校が抜きんでてはいるが、何が違うかは、センスが違うで片付ける人がかなり多く、その言葉で済ませるのではなく、なぜ違うのかを具体的に検証していく。

それは、ずばり、捕球するまでの形、投げるまでのステップを、同じ動作を再現できるように訓練しているかどうかである。元巨人の川合選手も、手で転がして、捕球する練習は、ユニフォームを脱ぐまでやり続ける必要があるといわれていた。要は、基本練習をやり続けることがいかに必要かである。

どうしてもおろそかにしてしまったり、上手くなっていけば、難しい打球の練習ばかりしたり、強い打球のノックばかり受けたりする。そうすると、どうしても、基本の姿勢、態勢がどうしても崩れていってしまう。

捕球時には、打球の右から捕球すれば、どんなバウンドにも合わせやすく、失策も減り、送球の体制に移りやすい。結果、確実に捕球し、素早い送球ができ、上手くも見える。そこに力強い送球があれば、ファンブルをしたときにアウトになりやすいなどのメリットもある。

このような能力があるとチームとしては助かるが、基本は、確実な捕球と送球動作に素早く移れば、アウトにできるため、この二つができただけで十分である。この二チームは、これらができ、かつ意識していることがプレーを見ていてわかる。

意識していると言ったが、常に意識し続けることは難しく、実際に試合でできるようになるには、体に染み込ませる必要がある。実際に、東京の決勝まで勝ち上がっている両チームのため、失策が少ないからここまで勝ち上がっているわけで、この結果がなによりも、体に染みついているという証拠でもあると思う。

以前にも書いた、強い送球には、右足、左足の意識で送球することの大切さ、キャッチボールの重要性を説いたが、当然それらも意識して普段からこの二チームは練習しており、それが守備と同じ動きである打撃にも効果が出てくるものである。

勝負していくためには、個を磨くことの大切さ、今後一人で勝負していくならその意識の大切さは必要不可欠であるように思う。

野球というものは、一人で勝つわけではなく、チームで勝ちにいくので、個々の力が弱くても、力を合わせれば、やり方次第で勝てる可能性はあると言われる。
確かにそうだが、高校野球を卒業した後でも、選手は一人の野球人として勝負していくものである。それならば、一人の選手として売り込める人間として訓練しつつ、その先に、チームの勝利も近づいていくことも意識していきたい。


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