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野球における初心者の育成について

こんにちは。Team TAIBO 広報T です。
今回は、TAIBO登録チームのみたらしさんに取材に伺いました。
テーマは、初心者です。野球はいろんなことをやらないといけないため難しく、なかなか上手くいかないから、辞めてしまう人が多くいる。みたらしさんは、そんな選手に優しく寄り添い、底上げのために初心者向けの練習時間の確保や、できるまで付き合い、盛り上げていくチームでした。これからのチーム運営に是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。

チーム名:みたらし
監督:永田監督
活動歴:1年
所属:オープン戦に参戦中

活動の様子

① 平日の木曜午後が活動日で、初心者、小中経験者、高校大学経験者とまんべんなく集まっており、チームメイトを盛り上げる雰囲気が凄い。

② 時間が2時間しかないため、細切れにメニューが決められており、かつ、キャッチボールの相手、ノックのポジションなども決定しており、モタモタしている時間はない。

③ 上手い選手は放っておいても何とかなるけれど、初心者に対してどう向き合うか。時間が迫る中、打撃練習で、バットにボールが当たらない初心者に対して、当たるまで付き合う、かつ、ヒット性の当たりが出るまで投げる優しさが見れた。

新人監督へのアドバイス

野球はおもしろくないからサッカーをやることにした、という話はよくある。サッカーの方が入りでボールを扱いやすいため、心が折れることはなく、続けられるだろう。だから、サッカーのほうに行きやすい。お茶当番、活動時間の長さなど、様々な野球の弊害はあるが、そこまで話が飛ぶと本題からはかけ離れてしまうので、野球の初心者への対応について述べていきたい。

やはり、野球は難しい。投げてきたボールにタイミングを合わせてバットに当てる、投げてきたボールをそれに合わせてグローブを出して捕球する、他にルールや守備位置など、野球を始めれば覚えることはたくさんあって、野球を数十年続けていっても、技術、戦略の面で学ぶことは無数にある。

毎日新しい発見があるから野球は面白いと、超一流のメジャーリーガーが言うくらい、奥深いスポーツでもある。反面、気が遠くなって、嫌になってしまう選手もいると思う。路頭に迷うこともあるが、でも、野球にも基本があり、それさえやっておけば、それなりのプレーができるという面もある。

打撃、守備、走塁とあるが、それぞれの基本を身に付ければ格好はつくし、そのうえで、応用を重ねていくことでレベルアップしていく。その育成メニューがしっかりしているチーム、特に中学生のクラブチームに、選手は殺到する。全学年で10人のチームもあれば、1学年で50人のチームがある。この差だが、ほとんどの人が、強いから集まるんだよ、プロが教えているからだよ、と言うが、実はそれだけではない。育成システムがしっかりとしているから、強いのだ。

いい選手ばっかり集めているから強いのは当たり前だよ、という意見もあるが、中学の時に地区や全国で有名な選手を集めた甲子園常連校で、ことごとく県予選で敗退し、甲子園に行けなかったチームはある。これは、育成方法に問題があることが多い。

硬式を始めたばかりの中学生に、近い距離でキャッチボールをさせ、走塁ルールをしっかり教え、捕球態勢など、野球の基本をしっかりと教えていく。もともとセンスのある選手が、その基本をもとにさらに上手くなっていく。そしてほかのチームよりも、圧倒的に強くなっていく。上手い子の集まりだから強いわけでなく、上手い選手を育成して強くなっているのだ。結果、そんなチームには、毎年のように野球自慢の選手が殺到し、他のチームとは層の厚さが明らかに違ってくるのだ。

そんな強いチームは、新入生が入ってくればこのメニューを段階的にこなさせばいいという育成システムが確立されており、気もちの余裕も感じられる。時間ギリギリまでとにかく数で勝負というような練習はしていない。だから、こどもが野球嫌いになっている雰囲気はない。ただひたすら何かを発見するまで猛練習というような、心が疲弊するような練習ではない。

このようなシステムを思いつかない、または、考えるのが面倒くさいというような指導者もいると思う。確かに、そこまで面倒を見る責任もないし、入団時に約束もしていない。それが基準と思う人もいれば、そうでない人もいる。しかし、そこまで部員数に偏りがあるのであれば、しっかりとした育成システムを望む人が多いのではないだろうか。

野球経験が豊富か、そうでないかは、システムの充実度にそんなに関係はないように思う。今の時代、情報は集めやすい。みたらしさんもそうで、別枠で初心者向けにグラウンドを取って基礎練習を教えたり、時間が迫りながらも、初心者には多くの時間を使ったりしている。盛り上げていく雰囲気や上手い人だけを使って試合をするだけでなく、底上げを目的とした活動が、チーム人気や野球人気にもつながるように思う。


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