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【ママ、お願いだからボクの話を聞いて】

先日の雨降りのお休み。

外に出かけることができないので、
子供たちを家の中で遊ばせながら、
なんだかんだと家事をこなしていた午後。

遊んでいた4歳の長男が、キッチンにいる私のそばにきて、
じーっと私を見つめて言った言葉。

「ママ、お願いだから、ゆうすけの話を聞いて」

そう言われて、あちゃー。。。と反省しました。

コーチという職業柄、人の話を聴くことを
プロとしてやっている私ですが、
当たり前の日常の中で、すぐそばにいる相手に
それを丁寧にすることが、どんなに難しいことか。。

思い返してみると、その日は、その前の数日間バタバタとして、
家のことが後回しになっていて、あれやこれやと
目につくものに手をつけながら、何度となく
「ママー!」と長男が私を呼んでいるのに、
「ちょっと待ってー。○○が終わってからねー」
と返していたのでした。

「ママ、お願いだから、ゆうすけの話を聞いて」

と言われて、はたと、彼の言葉に
全く意識を向けられていなかったなあ、と気づいて、
手を止めて話を聴きました。

その後も、

「ママー、○○一緒にやろうよー」
「まーだー??」

と声をかけてくる長男。耳は傾けることを意識しつつも、
やっぱり「ちょっと待ってー。△△が終わってからねー」と
返していた私。

兄弟二人がわいのわいのとケンカを始めて
ヒートアップしてきたので(その時だけは私の手が止まります)、
コラコラ、と仲裁に入ると、私に甘えて
「ぱいー」と言ってくる次男(1歳)。

やれやれ、と思い、次男の相手をしはじめようとすると、
長男が、顔を真っ赤にし怒り始めました。

「なんでケンケン(次男のニックネーム)が先なのー!!」

「ゆうすけがずっとママのこと待ってたのにーー!!!」

そして、しくしくと泣き始めました。

あー、ゆうすけが一番悲しい時の泣きかただな。。
私、かわいそうなことしちゃった。。。

私の心もキリキリと痛みました。

ぎゅう、と抱きしめながら、彼がひとしきり泣いて、
少し落ち着いてきたタイミングで、話をしました。

伝わってきたのは、弟が生まれて、お兄ちゃんになってからの
1年と8ヶ月間、いろんなことを我慢しながら
がんばってきたこと、
弟のことが大好きだけど、ママを独り占めできないことの
怒りや悲しさや葛藤があること。

本当は、ママともっともっともっと一緒にいたいし、
一緒に遊びたいし、一緒にお話ししたいこと。

2人で話している間、次男は、1人遊びをしながら待ってくれていました。
今、ママとにーには何かとても大事なお話をしてるんだな、
ということを、受け取ってくれていたのだと思います。

二人目が生まれたら、上の子のことを気にかけることが大事だよ、
というのはよく聞くことで、そうだよねえ、と思いながら、
最近は、ずいぶんお兄ちゃんになったなあ、と感じることも多く、
ついつい気づくと次男のことを優先していた自分に気づきました。

思えば、私は自分が生まれた時はすでに兄がいて、
年子だったこともあり、やいのやいのやりながら
母のとりあいをしていたのだろうな、と思うのですが、
彼にとっては、生まれた瞬間からの3年半、
「ママとぼく」があたりまえの日常だった世界から、
「ママとぼくと弟」の世界に突如変わったことは、
それこそ世界がひっくりかえるぐらいの衝撃だったのだろうし、
その変化の真っ只中で、まだ小さな体で、いろんなことを感じ、
考え、向きあいながらいたのだと思います。

私、彼が大切にしてほしいことを十分に
大事にできてなかったんだなあ、と、心が痛くなる感覚とともに、
今ここから、彼が大切にしたいこと、してほしいことを、
もっと一緒に大事にしていきたいと思いました。

そんなこんなで、TEAM上田で始めている新たな仕組みは、
「長男と私、二人で過ごすお休みを、月に1回つくる」
というもの。
その日は夫に、朝から夜まで、次男のフルサポートを
してもらうことにも夫婦で合意しました。

「月に1回、ママと二人のお休みにして、
ゆうすけが行きたいところに行って、やりたいことをしよう!」
と提案したら、大よろこびで、毎晩
「あと何回寝たらママと二人のお休みかなあ?」
と指折り楽しみにしている様子で、
当日は、しっぽを振りまくる子犬のように、
それはそれははしゃぎまくり、うれしそうな様子でした。

私たち、ここからさらに、私たちならではのTEAM家族になっていける。

そんな予感がしています。

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