マウンテンバイクガイドとしての森林利用の考え(その2)
前回にメンションした、東京都自然公園利用ルールの適用範囲。高尾を真っ先に頭に浮かべていたので、国定と言っていましたが、エリアとしては秩父多摩甲斐国立公園の東京都内が大部分を占めます。国立はそのまま、国制定で国管理、国定は都道府県管理。という理解なのですが、おそらく広域の国立公園は各都道府県に管理がDelegateされているということなのだと思います。pdf自体も貼っておきます。
他の地域では事情も異なると思いますが、なんでもかんでもとりあえず「禁止」ということを主張するのがいつも自然の保護に功を奏するわけでもないと思います。森林をレクリエーション利用として様々な人がシェアしていく。単純にいえばお互いを思いやる。ことで、楽しさも倍増する。オーバーユース(この地図の中では高尾など)されている場所は保護する。みんなの意見を募るだけで、公共の場が気持ちよく保たれる。理想論かもしれなけれど、少なくとも、
禁止を破る快感を与えないのもある意味有効な方法。
そして
指針迷子の人にわかりやすく示す方法。
だと思うのです。そして良識を的確に大勢の人に伝える役割を東京都は少なくとも果たしてくれている。と思います。
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/naturepark/know/rule/korea/index.files/Rules_nishitama.pdf
ここで、トレランの大会開催の申請を義務付けているように、コマーシャル用途の場合も明記しておくのはとてもいいことだと思います。こういったプロセスを明確化しておくことで、担当者や開催者、一個人の裁量というのが減るからです。
また、少しびっくりするのですが、
ロビーイング
というカタカナ言葉をどうも良い意味しか持たないように捉える方がいらっしゃるようなのですが...私自身はこの言葉は使いません。自分が何か話が必要だと思うことがあれば、きちんと自分の論理の後ろ盾を持った上で「話合う」ことはします。「説得」もその価値があればします。相手が誰であろうとそれは一緒です。
というわけで、この表題のことに関してはあくまでも「カーテンの裏側」の話であって、どんな業種の人もプロであれば必ず、その分野のトレーニングや知識の刷新を怠らないのと一緒です。こういったストーリーを売りにすると困ったことが2つおきます。
「共感」という一過性のモチベーション
「特別感」を一個人や企業(集団)がもつことで発生するモノポリー
「ブーム」の仕組みの裏側はこの二つが支えます。なので、去ってしまえばそこで経済のゲームは終わります。私が目指しているのは、
「根ざす」という地味な働きかけ
「一般化」=生活にあって然るべき存在
で、共感の前に「興味」は喚起したい。そう思います。
新型コロナのパンデミックとともに歩むことになったのは想定外。。。でしたけど、自然がいかに読めないものであるのか。有史というのはいかに、人間(しかも特定の)が書き記してきたものなのか。ということを目の前の地層を見ながら
伊豆半島はフィリピン海プレートに載っていて、60万年前から20万年前ぐらいに隆起して。。。今の形に。
という説明をしてあらためて。思うのです。
一般化といっても、私がご案内するのは、マウンテンバイクらしさが感じられる、そして私がガイドしなければ知らない伊豆です。「特別」ですし「価値」があります。いつか、ご一緒した方がレース会場で私が審判をしていたら、みかさん!と声をかけてもらえる。そんな時が来るのを目指しています。
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