見出し画像

【140字小説】絶対すぐ飼うやろ

「安心して。明日も明後日も…僕は君の為にしばらくずっと生きてるから。」

夏の初めに出会った時、カブトムシは確かにそう言ったのに。

今朝起きてみると、虫かごの中ですっかり冷たくなっていた。

…だから曖昧な約束は嫌いなんだ。

傷心の僕は、しばらくずっと生き物は飼わないだろう。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?