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【140字小説】期

壁にぽっかり空いた穴。
その前に力なく座り込み、母は呆然と呟いた。

「ああ…ついにこの地にも伝説の悪鬼が現れ異次元への扉を開けてしまった。伝説の悪鬼…忌まわしきその名は…反抗鬼」

「るせーババア!ふざけてんじゃねーよ!」

廊下の壁に穴を開けた張本人である兄は、そう叫んで玄関を飛び出した。

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