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【140字小説】後になって

「さよなら」
彼はそう言って我が家を後にした。

「またね」じゃないんだな、と気づいたのは見送った後、カチャンと内側から鍵をかけた時。

そもそも彼はどこの誰だっけ?…と気づいたのはその後1人でTVを見てる時。

彼はもう来ないんだと思う。
来られたら…困る。

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