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フラッシュダンスの感想(第1回)

1983年 ピッツバーグ

大きな装置の中心が開いて、上手からアレックスが自転車で登場。
自転車を降り、壁にもたれてヘッドホンを装着すると、カセットテープ・ウォークマンを再生。
キキ、テス、グロリアが順番に登場して歌う。(What A Feeling)
アレックスは彼女の思い描くダンスをその四肢に投影しながら思考の中を漂うような表情を見せる。

アレックスとへと歌が移り、転換して鉄工所のシーンへ。
力強い工員たちの歌とダンスパート。(鉄で囲まれた世界))
ジョーさん、アンディと男女混成アンサンブル。

「年金生活始まるまでは耐えろ我慢働くぜ!」
「頭の中で夢の世界へ!」

"ミスター・ハーレイ"が登場。
観る人すべての視線を釘付けにする、スタイルおばけ。このあとのスーツ姿がもっとえぐい。
そして、ひときわ目を引くアレックスが誰なのかと尋ねる。

「彼の名は?」
「笑! 彼女の名は、アレックス・オーウェンズ!」

ヘルメットを外した彼女に見とれるニック。
めっちゃわかる。かわいいもんね。
そしてその危機一髪を助けるアレックス。

「宇宙から来たの?」
と揶揄いはけていく。"ミスター初日さん"がハーレイ家の一人息子とは知らずに。

そして、この出会いがミスター・ハーレイを"ニック"に変える。

工場のシーンから、少し暗転。壮大な音楽に会場が包まれる。
演者が上下それぞれから全員ゆっくりと行進して姿を見せていく。8の字を描くようにセットに沿ってゆっくり回る。
福ちゃんは、しっかりと前を、客席を、見据えて歩いていく。絶賛お顔がきれいです。ありがとうございます。ありがとうございます。

そして、映画さながらの街角ダンサーと警官とのダンスシーン。ブレイクダンス!このシーン好き。かっこいい!
からの、シスターたちのセクシーな豹変。思わずふぅ~!!って言っちゃいそうになる。
ここのサウンドも本当にかっこよかった!!

アレックスを中心に、ガールズが集まり、思い思いに歌う。

「いまよシャッターチャンス決めて!」

ストロボが瞬く中でしなやかに踊るアレックス。
ちゃぴちゃんのダンスは、本当にしなやかという言葉がぴったりと思う。力強く、美しい。

そしてオープニングのハイライトへ。
再び演者が次々に登場。
福ちゃんは上手から小走りで出てくるよ!この登場の仕方に、もう、ジミーのキャラクターが表わされている気さえする。
中心のアレックスにみんなの視線が集まる。上がる熱量。強い光。
我らがダンスクイーン・アレックス!我らが座長・愛希れいか!そんな誇らしげな視線・空気感は、冒頭の数分にも関わらず、このカンパニーの最高の関係性を悟るに足る。
すでに目頭が熱い。なんてこと。
群舞から、横並びに。それぞれの晴れやかな表情の下には、数多の苦労や我慢があったのだと、そんな風に思ってしまうとさらに胸が熱い。

人生はダンス!Life is a dance!
(After Steeltown Sky)

推し、ということを置いておいても、福ちゃんのダンスはのびやかで目を引く。
間の取り方?というか、こう、うまく言葉にできないけど、えーと、とどのつまり、好きです。かっこいいです。ただ、腹チラは心臓に悪い。

シップレーの前で話をするアレックスとグロへ場面が変わる。
同じように頬杖をついたポーズの二人。かわいい画。
親友二人の会話はディズニーのプリンセスのような歌で繰り広げられる。
(この腕の中)

予想できる?違う自分になること。聞いてミュージック、自信が持てない…。

たまたま出てきたミス・ワイルドに、入学したいんです!友達が!とアレックス。
え!?あたし!?ってバレエの真似事をして見せるグロリアの可愛さなんなん。

入学願書の記入内容はとても多い。6歳からでもダンスを始めるのは遅いと言われ、呆然とする。
飛ばないより飛んで落ちる方がいい。迷ってるの…と歌うアレックスに、才能あるの!恐れないで!と励ますグロリア。

どんなことがあろうと、友情は永遠!
心臓を叩き、腕を伸ばし、よっしゃー!の仕草。固くてキラキラした友情。
第2幕でも同じやり取りがあるけれど、その時のありがとうのベクトルは逆で、そしてもっとシリアス。でもそこにある友情は変わらなくて、尊い。

アレックスの生い立ちと、ダンスへの夢、情熱を歌い、踊る。
モッズコートにイエローのギンガムシャツ、ジーンズに黒のスニーカーというラフな格好なのに、なんて艶やかなダンスなのか。
掴むわ!In my try!!

帰宅するアレックス。
電気をつける。願書を一瞥してシット!と鞄を投げ捨て、ジャケットも脱ぎ捨てる。
Tシャツにジーンズというシンプルで美しい姿で踊り出す。
この作品の象徴、Maniac。

ガールズ達がいつの間にか現れてそのダンスに彩るように歌う。
アレックスがはけて、アンサンブルも加わり、横一列で、グロリア、キキ、テスが力強く歌う。

上手にハリーおじさん。アレックスを呼び込み、場面はハリーズバーへ。
黒のドレスに着替えたアレックスを中心に群舞が繰り広げられる。
福ちゃんジミーもごりごり踊るよ!腹チラ見逃したらもったいないよ!
自由自在に跳び回り踊るアレックス、本当に素敵。
踊り切り、全員でふぅーーー!!!

センターマイクの隙をついて、きたよー!コメディアンのジミー!
笑い死ぬ準備はできてますかー?はははー!(ぱりーん!)

どんな最高のコメディアンも、パフォーマンスする場がなければ意味がない。
でもうちの店ではやめてくれ!

映画でもあったハリーおじさんとのやりとり。
よりテンポよくコミカルでたのしいシーンになっているのは、間違いなく息ぴったりな福ちゃんとなだぎさんだからこそ。
OKOKOKOK!って引き戻されるたびにクルクルまわっちゃうハリーおじさん螺子巻きのおもちゃみたいでとてもキュート。

福ちゃんは、カンカン帽に蝶ネクタイがよく似合うこと。へらへらした笑顔もかわいい。何度でも言います。なによりお顔が最高です。

メモメモ~と座り込むジミー。くるよー!グロリアとの最高にかわいいシーン!そのいち!

どうして最高のコメディアンか訊ねてみてよ!
どうして?
重いこの槍が、ハートに刺さるからさー!
おもしろくない!!

それよりあなたはTVの中であたしを見ることになるかもね?
あんな小さな箱の中じゃ踊れないだろ?きみには無理だよ。
あたしのダンス見たことあるでしょ!?
きみのダンス、見たことあるから言ってるのさ。
ディスられたんですけど~~~!
からの、ほっぺにちゅー!なんてこと!やばい!

それぞれの幸運をつかもうとするグロリアとジミー。
でもお互いにお互いの夢は高望みだと茶化し合う。いつも、きっとそんな具合。
きっとどちらもが、真剣になりきって、その、決意の先に踏み出すことをまだちょっと躊躇してる。
そんな感じなのかなぁと思ったりする。ちょっとわかる。たぶん、世の中の人の大多数がそのまま大人になっていく。よね。
グロジミは、キラキラした夢と希望にあふれたこの物語の中で、できることなら目を背けたい、成功できずに傷を負う現実という役割を担っているような気がした。
そのおかげで、それが浮ついた理想語りだけで終わらず、リアリティを孕んで、観た人の心にしっかりと届く。ぐっさりと刺さる。そんなイメージ。

ニックとジョーさんが登場。
グロリアにアレックスを呼びに行かせるニック。
苗字をハーレイと知らないアレックス。
ハリーがあっさりバラしてしまう。わぁおー!なジミー!!!

また仕事場で会えることを、楽しみにして、、居ませんわ、ボス!
アレックスは大慌てで楽屋へはけていく。

かんぱーい!精一杯盛り上げるジミー!!!あーーーーかわいい。尊い。ジミー。。

ピコピコなBGMで転換。
ガールズ達の楽屋はとっても可愛い。女優鏡4連。

セクシーな女囚の衣装を縫うグロリア。
美しいアイスブルーの911でデートした嘘つき彼氏のパパを最終的にものにしたテス姉さん!
ガールズの会話から、CCの不穏な影が忍び寄る気配を感じ取る。
あの店はハリーズとは比べ物にならないクソ店。いわゆるストリップ劇場。
そういや映画ではCC的なポジションの人に金魚の糞がついてたけど、CCはもうその存在が強すぎて一人で完結してたね。

たとえ服を脱いでも、いつだって、違う自分を身に纏うから…と歌い出すキキ。(Put It On)

脱がなくても魅せるものあるの♪ってハリーズガールズのオンステージ!
これがとってもかわいい!
女の子はいつだって好きに変身できる!
キキ、テスはそれぞれが違うセクシーさで、目が離せない。
セクシーさを前面に出してくるテス、キキ、それに乗って美しい太腿をのぞかせるアレックス。
の後ろで、ちょっと拗ねた感じのグロリアほんとうにかわいかった~~~いいんだよ~~~グロはキュート担当でいいんだよ~~~!
間奏でグロリアが椅子に乗ってみんなでいぇいいぇい!ってするところとかもほんと可愛い。

衣装を脱いで、キキはアメリカン、テスは真っ赤なミニのスパンコールとハット、グロリアはキュートな女囚。
変わる!違う自分に!一瞬一瞬を見逃すな!

いい感じにノリノリのところ悪いけど、とハリーが弱音を吐きにくる。
わざわざ狭いところを通って、テス姉さんにどやされる。

ぐにゃぐにゃにする時間がきたわよー!
ベイビー、もうとっくにぐにゃぐにゃよ!酒でね!
暗転し、アレックスの心情にシフト。
願書を握りしめて、この場所で貴重な時間を捨てて生きてる…と天を仰ぐ。
(この腕の中・再)

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