キャリア教育と地域振興

 キャリア教育は大切ですね。
 人間、働くことは生きることと言っても過言ではない。お金を稼ぐこと以上に自己実現であったり、生きがいであったり、社会とのつながりであったり。

 働くことについて真剣に考えることが、より若いうちからできるなら、した方がいいと思います。

 でも、小学校現場でのキャリア教育は課題も多く。
 例えば、興味を持った職業について、表面的な理解だけで終わってしまう調べ学習であったり、
 例えば、実際に働く人にインタビューできる機会や相手が、指導する教員の人脈や能力、前年度からのつながりのみに縛られてしまったり。

 そこで、アイディアです。

 5月か6月に、地域の企業を集めて合同でキャリア学習会やったらどうでしょう。

 地域の企業、商工会議所に協力してもらい、地域の小学校、複数校の6年生を集めて、合同企業説明会を行うというものです。企業の担当者は、一番の若手か、その年度の新入社員が行います。

 ねらいは、学校現場と企業側との人脈づくりと、子供の視野を広げること、その後の予定の調整の場とすることです。
 子供たちはまだまだ世の中を見る視野が狭く、あまり興味のない子などは、You Tuberやスポーツ選手、声優など、華々しい職業にばかり目が行ってしまうものです。しかし、世の中には圧倒的にそのほかの仕事の方が多く、そういった表に出てこない仕事が世の中を支えているのです。子供たちにはまず、視野を広げる機会が必要だと思われます。
 教員としても、企業の人間と顔を合わせて話す機会があることで、その後の調べ学習、体験学習での企業側の都合などを確認でき、依頼をしやすくなります。

 また、企業側にもメリットがあります。
 担当者を若手や新入社員とすることで、子供相手という、失敗してもあまりダメージのないところで、現状持っている力を見極めることができます。
 少し気が早いですが、地元の子に将来の就職先として売り込みをかけ、地域のことをよく理解した人材の候補とすることができます。人不足の時代ですから、小学校段階からのリクルートがあっても面白いでしょう。
 子供が家に帰って、家の人に企業のことを話し、宣伝効果があります。

 年の近い若手社員や新入社員に説明してもらうことで、子供たちも自分の将来の就職について、リアルに考えられるのではないでしょうか。
 新入社員にとっても、就職後の疲れが出始める5,6月に、子供に尊敬の目で見つめられるという経験は、モチベーションを持ち直す機会になるのではないでしょうか。

 子供の頃のこの経験が、地元での就職の志向にプラスに働き、安易に都会に出ていかず、地域の人口流出を防ぎ、地域振興につながる効果も期待できるのではないかな、と。

 大変さもあるかもしれません。でも、やったら絶対面白いと思うんですが、どうでしょうか。

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