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GW後半おススメの知る人ぞ知る傑作映画5選(青春・ラブコメ系)

20センチュリー・ウーマン(2016)


監督 マイク・ミルズ

20センチュリー・ウーマン

あらすじ
1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー (グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人末満の関係ジュリー (エル・ファニング)「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、彼女たちの特別な夏がはじまった。

レビュー
これはカメラワークや編集の巧さも含めて大傑作!

年齢も境遇も異なる5人の男女による様々な価値観の多様性の話、という視点。単なるフェミニズムの押し付けではなくて、あくまで多様性の話という点を理解しないといけない。

そして何より俳優陣の魅力。エル・ファニングのチャーミングさとグレタ・ガーウィグのキレキレ感の対比が良い。さらにアネット・ベニングのコメディとトラジェディの絶妙なさじ加減の表情が素晴らしい!

音楽もファッションもやりすぎない感じも好き。ブラック・フラッグよりトーキング・ヘッズという所に監督の好みが見られた。

HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017)

監督 イライジャ・バイナム

HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ

あらすじ
1991年、最愛の父の死の痛手から抜け出せないダニエル・ミドルトンは、叔母の家で夏を過ごすため、マサチューセッツ州の東端にある海辺の小さな町ケープコッドにやってくる。美しい海浜でのバカンスを求めてやってくる都会人とも地元民とも馴染めないダニエルは、地元ではワルで有名なハンター・ストロベリーとつるむようになる。複雑な家庭の事情を抱えているハンターだが、妹のマッケイラを守ることには命をかけていた。
「妹には近寄るな」とのハンターの言葉に怯えながらも、ダニエルは町で一番の美女マッケイラと密かに逢瀬を重ねるようになる。秘密のデート、初めてのキス、ダニエルにとって心から自分を解放できるひとときだった。
だが、ダニエルのきらめくような一瞬の夏は、最大級のハリケーンの到来とともに、劇的な結末を迎えることになる。

レビュー
恵比寿ガーデンシネマで平日の午前中に鑑賞。

最初30分で大好きな映画の予感。ハンターの登場シーンやダニエルの冴えない感はゾクゾクした。ひと夏の思い出系としては異色だけど、たまにはこういうのも面白い。

ただ、こういう青春モノで銃やドラッグが絡み出してくると、少し苦手な人もいるかも。結局、ダニエルの逃避行の原因はドラッグ絡みだし。あと、いくつか展開上の御都合主義というか、不自然なプロットが目に付いたのはやや残念。

もちろん、ティモシー・シャラメをはじめ、アレックス・ローの魅力は十分に発揮されてたし、音楽もバッチリだったけどね。キスシーンでの花火とデヴィッド・ボウイにはやられた!

プールサイド・デイズ(2013)

監督 ナット・ファクソン

プールサイド・デイズ

あらすじ
14歳の少年ダンカンは、離婚した母親と共に生活しているが、彼女の新しい恋人トレントとの関係に悩んでいた。トレントは根暗なダンカンに対して必要以上に厳しく接しており、二人の関係にはいつしか深い溝ができてしまっていたのだ。ダンカンの母親同様に離婚歴のあるトレントは、その年の夏は互いの家族を連れて自身の別荘で過ごそうと提案し、ダンカンは嫌々ながらトレント一家と過ごすことになってしまう。

案の定、トレント一家と上手く馴染むことができないダンカンは、一人孤独を感じながら町をふらついていた。彼はそこでオーウェンという妙な男性と出会う。オーウェンはデタラメだが自由で明るく、いつしかダンカンも彼に心を開き始めていた。オーウェンが町のウォーターパークで監視員をしていると知ったダンカンは、自身もそこでアルバイトをすることを決意する。

初めて仕事を任されたダンカンは、そこで働く少し変わった人々と出会い、そして初めての恋を経験する。ひと夏の出会いが、少年の何かを変えようとしていた。

レビュー
“14歳の夏”の甘酸っぱさが可愛らしくて、最後にはホロっとさせる傑作だった。こういう青春モノって説教臭くなることがあるけど、丁度良い感じの脱力感があって気持ちよく鑑賞できた。

サム・ロックウェル演じるオーウェンのキャラクターも良かったし、脚本も手がけるジム・ラッシュ演じるルイスも良い味が出ててほっこりさせてくれたかな。

正直そこまで期待していなかったけど、これはまた観たいと思える良作!

レディ・バード(2017)

監督 グレタ・ガーウィグ

レディ・バード

あらすじ
2002 年、カリフォルニア州サクラメント。閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校から、大都会ニューヨークへの大学進学を夢見るクリスティン(自称“レディ・バード”)。高校生最後の 1 年、友達や彼氏や家族について、そして自分の将来について、悩める17 歳の少女の揺れ動く心情を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた超話題作!

レビュー
高校卒業前後の青春モノとして最高の出来。シアーシャ・ローナンも可愛いし、ルーカス・ヘッジズやティモシー・シャラメも甘酸っぱい感じで良いね。個人的には、青春モノでは『ウォール・フラワー』が好きだったけど、この作品も同じくらい好きかも。

(500)日のサマー(2009)

監督 マーク・ウェブ

(500)日のサマー

あらすじ
運命の恋を夢見る男の子と、真実の愛なんて信じない女の子の、ビタースウィートな500日ストーリー サマーに恋をした、最低で最高の500日。 建築家を夢見つつ、グリーティングカード会社で働くトムは、秘書として入社したサマーに一目惚れしてしまう。意気投合し、いいムードになった二人。トムがサマーに「彼氏はいるの?」と聞くと、サマーの答えはノー。恋愛と友情の間に果てしなく広がるグレーゾーン。人を好きになるって、どうしてこんなに楽しくて切ないんだろう。誰もがまた恋したくなる、二人の(500)日がはじまる!

レビュー
いわゆるラブコメディの大傑作だと思う。ジョセフ・ゴードン・レヴィットとズーイー・デシャネルの相性も良かったし、500日間を行ったり来たりすることで浮き沈みを表現する手法も面白い。最初の方のシーンで別れた日と付き合い始めた日を提示してくれてるから、時系列がバラバラでも、よほど理解力がない限り混乱することもないと思う。

あと、演出もポップでウィットフルだし、音楽もオルタナ好きにはたまらない。スミスがきっかけで話すようになり、トムはカラオケでピクシーズを熱唱するし、サマーは卒業アルバムでベルセバの歌詞を引用するし。まあ、ズーイー・デシャネル自身がShe &Himのヴォーカルというのもある意味ね。

そして、500日過ぎて次の1日目に出会う女性の名前!こういう遊び心が良いオチになっていて気持ち良くエンディングを迎えられた。

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