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①-(2)「先生」という仕事について、担任で大変だったこと3選

以前、「先生」という仕事の一般的な業務内容を紹介させていただきました。

今回は10年間先生を続けてみて、大変だったことの第一弾として【担任業務】について書いていきたいと思います。


1.担任とは?

今まで学校に通ったことがある皆さんに説明するまでもないかもしれませんが、概ねどこの高校にもクラスがあり、各クラスに【担任】と【副担任】がいるケースが多いと思います。

担任になると通常の授業や校務分掌に加えて、

・朝、帰りのSHR
・LHR
・個人面談、三者面談
・学校行事の際のクラスでの決め事
・保護者対応(クレーム等含む)
・生徒の転退学時の手続き

あたりの業務が追加されるイメージでしょうか。(これは以前の記事でも書きましたね。)

私は先生をやってきた10年間のうち、7年間担任を務めてきました。(そのうち1年は特殊なケースで、年度の途中から担任になりました。)

2.大変なこと①:業務量の増加

1.でも記載した通り、担任の業務は通常の授業等に加えて「追加」されるイメージを持っていただいてよいと思います。

もちろん各クラスに副担任がついており、ある程度仕事を依頼したり、協力しながら進められる業務もありますが、多くはやはり担任が実施するケースがほとんどです。

分かりやすい例を挙げれば生徒との個人面談や三者面談等でしょうか。

副担任と二人体制で面談を実施すれば時間も半分で済みますが、【三者面談を担任・副担任二人で分担している】といったことは聞いたことがありません。

その他にも、行事等のクラスでの決め事や保護者対応等、どうしても担任が一人で抱え込んでしまう業務が多いため、【担任=業務量が多い】という構造になってしまい、担任の希望者が少ないのが各学校の現状だと思います。

3.大変なこと②:生徒間の人間関係

2.の内容に付随しますが、担任をしていて一番頭を悩ませがちな問題がこの生徒間のトラブルです。

私は今首都圏の公立高校に勤務していますが、高校生になってもやっぱりあるんです、人間関係のトラブル。

女子生徒同士のいざこざや、稀ではありますが男子生徒同士の暴力や喧嘩、また今一番対応が難しいのがSNS上での生徒同士のトラブルです。

各SNSが便利になり、多機能になった分、我々の見えていないところで問題が発生し、我々に発覚する頃には収集がつかなくなってしまっているケースがほとんどです。

SNSが発端となった人間関係のトラブルが原因で生徒が学校を辞めてしまうケースも少なくありません。(これは学校にもよるのでしょうが。)

35人〜40人程度を一斉に相手にしているので、もちろん全生徒の動向を把握できるわけもなく、人間関係を発端としたトラブルが起きてしまうと双方への聞き取りや保護者への対応等があり、多くの時間を割かれてしまいます。

4.大変なこと③:保護者とのトラブル

こちらも担任が負担しがちな業務の一つです。

我々としては真摯に生徒に対応しているつもりでも、たまにあるんですよね、保護者の方からのクレームが。

もちろんこちらに落ち度があるケースもたくさんあります。

どうしても業務過多で、生徒への対応がおざなりになってしまったり、生徒に適切な連絡ができていなかったりといったことで連絡をいただくこともあるので、その際はクレームを真摯に受け取り、適切に対応します。

ただ、まれに「???」という内容もあります。

具体的な内容には触れませんが、明らかに常軌を逸する要求であったり、ひどいときには電話口で恫喝されるようなケースもあります。(録音して被害を訴えた方がいいと思うような事例もありました…。)

担任として、保護者の方とのトラブルにも多くの時間を割かれてしまうことが時々あります。

5.番外編:良かったこともたくさん

ここまで、担任の負の面にばかり目を向けてきましたが、もちろんやってよかったと思えることもたくさんあります。

いくつか挙げると次のようなものでしょうか。

・生徒の成長を一番近くで実感できる
・「ありがとう」をもらいやすい
・行事等で喜びを分かち合える
・卒業の場に一番近くで立ち会える

特に最後の「卒業の場に一番近くで立ち会える」に関しては担任、あるいは先生という仕事の醍醐味の一つだと思います。

大変な思いをすればするほど、生徒の卒業は嬉しく感じるものです。「やりがい搾取」と言われてしまえばそれまでですが、やはりこの感動があるからこの10年間先生を続けてこれたというのもあると思います。

6.まとめ

ここまで見てきた通り、担任の業務は正直大変なことが多いです。

ですが、先生の仕事の醍醐味は担任にあると思います。

今以上に担任の業務が減って、もっと多くの先生が「担任をやりたい」と思えればより学校は良くなっていくと思いますが、それがなかなか難しいのがいまの現状です。

今回の記事で、担任の大変さと同時にそのやりがいを感じていただければ幸いです。



ここまで読んでいただきありがとうございました。

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