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①-(1)「先生」という仕事について、一般的な業務内容
今回は「先生」という仕事の一般的な業務内容について紹介していきたいと思います。
「先生になるか迷っている」という人はぜひ参考にしてみてください。
1.全体像
「先生」という仕事は業務内容が多岐に渡ります。
自治体や校種にもよると思いますが、大まかに次のような業務内容に分類されると思います。
・教科指導
・グループ業務(校務分掌)
・担任・副担任業務
・学年
・部活動
・その他ワーキンググループ
それぞれの内容について一つずつ見ていきます。
2.教科指導
これは一番イメージしやすい「先生」の仕事内容なのではないでしょうか。
授業の準備をして、授業を実施する。
その他、日々の提出物のチェックや試験の作成・採点、成績処理等も教科の仕事に含まれます。
私は首都圏の公立高校を2校経験していますが、科目数に関しては概ね2〜3科目担当することが多く、授業時数は1週間に15〜17時間程度です。(1週間の授業時数は6時間✕5日間=30時間で計算)
3.グループ(校務分掌)
学校で働いたことがない方はイメージが湧きにくいかもしれませんが、学校の中でグループなるものが割り振られています。
自治体によっては校務分掌とも呼ばれていると思います。
私の勤務校では次のようなグループがあります。
・総務
・教務
・生活指導
・生徒活動
・研究広報
・キャリア
ざっくり各グループがどんな仕事をしているかというと…
総務:入学式・卒業式等式典の運営、奨学金対応、PTA対応、諸会費(生徒から集めるお金)の集約、清掃分担作成、ネットワーク関係業務等
教務:時間割の作成、定期試験の統括、成績処理の統括、通知表や調査書の作成等
生活指導:生徒指導全般に関わること、いじめアンケートの実施等
生徒活動:学校行事(体育祭・文化祭・球技大会等)の運営、生徒会活動の運営等
研究広報:対外広報活動(学校説明会等)の計画・実施、学校HPの更新等
キャリア:生徒の進路(進学・就職)支援、「総合的な探究の時間」授業の取りまとめ等
と、概ねこんなところですかね。
ざっくりとしか書いていませんが、正直このグループ業務に占める時間がめちゃくちゃ多いのが「先生」という仕事です。ここが多すぎて授業準備に十分な時間が充てられないという先生が多いイメージです。
4.担任(or副担任)
これもかなりイメージしやすいと思いますが、大体どの教員にも担任、または副担任が割り当てられます。
臨時的任用職員(通称「臨任」)という、正規採用ではないフルタイムの先生は副担任になるケースが多いですが、最近では担任の成り手が少なく、臨任や再任用の先生が担任を務める学校もあると聞きます。
担任の成り手が少ない理由はシンプルに業務負担が増えるからです。笑
担任になると上記の教科・グループの仕事に加え、次のような仕事が加わります。
・朝、帰りのSHR
・LHR
・個人面談、三者面談
・学校行事の際のクラスでの決め事
・保護者対応(クレーム等含む)
・生徒の転退学時の手続き
厳密に言えばもっと色々ありますが、このあたりが担任の仕事としてイメージしやすいところだと思います。
5.学年
上記とは別に、所属する学年の仕事があります。
思いつく学年の仕事をあげてみると…
・学年主任
・学年会計
・遠足・修学旅行担当
・学年行事の計画・運営
等があります。
学校によって事情が異なるかもしれませんが、担任が1〜3年まで持ち上がりのケースが多いため、学年の仕事も担任中心に行うケースが多いです。
私は結局、初任校で担任をやった3年間と2校目の担任の3年間、合計で6年間学年会計の仕事をやっていました。
6.部活動
多くの学校では1人1つor2つ部活の顧問を持ちます。
ただ内情はどうなっているかと言うと、【一部の熱心な先生&「ノー」と言えない先生がかなり多くの負担を被っている】という状況です。
以前に比べて輪番で勤務日をローテーションしている部活も増えてきていますが、それでも一部の顧問の先生の負担が大きい状況に変わりはありません。
もちろん、部活をしたくて「先生」になった人にとっては良いのかもしれませんが、そうじゃない先生もたくさんいます。
「部活が先生をブラックにしている」と言っても過言ではないと思います。
7.その他ワーキンググループ
上記に含まれない一部の業務はワーキンググループ(通称W.G.)という名前を借りて、先生たちに別途割り振られます。
例えば、
・修学旅行W.G.
・ICT推進W.G.
・入学者選抜W.G.
等、他にも本校ではワーキンググループが存在しますが、詳しく書きすぎると学校がバレてしまいそうなので、この辺にしておきます。
イメージ的には、「新しい仕事が入ってきたけど、どこかのグループに振るのは難しいなあ…。よし、ワーキンググループを作ろう!」みたいなノリです。
業務が増えても、他の業務を無くさない点が行政(公務員)の良くないところだと思います。まさにスクラップ・アンド・ビルドならぬ【ビルド・アンド・ビルド】です。
8.まとめ
ここまで様々な業務を見てきました。
なんとなく「先生」の仕事のイメージが湧いたでしょうか?
先生が忙しいのは、教科指導と担任業務以外にやることが多すぎるからなんです。
「教えるのが好きだから」とか、「子どもが好きだから」という理由で入って来る若手の先生が一番苦労する点がここだと思います。
本来時間を充てるべき「授業」と「生徒との関わり」に多くの時間を割けない点が「先生」の辛さなんですよね。
と、今回もまた長々と書いてしまいました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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