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鼓舞 宇宙開発 vs オリンピック

昨日IOCバッハ会長と組織委員会の会見がありました。
皆様はどうご覧になりましたか?

バッハ会長が”人類が今いる暗いトンネルの出口で五輪が光になると確信している” 暗いトンネルの先の明かりと表現なさったのは無難な定番の表現でしたね。
IOCとして無難路線しか取れないのでしょうね。

一方、日本側では「共感を得られるようにあらゆる努力をしている」と。
スタエフでは簡単にご紹介しましたが、
ここだけを切り取ると誤解されやすいと思います。
共感を得られるように努力するというのは、
皆さん、共感して!と言っているようなものですよね。
五輪が必要だ!みんなで楽しもう!盛り上げよう!というのは
心の問題ですから、鼓舞する”何か”がないと、共感には繋がりません。
それを共感が得られるようにというのは、揚げ足をとって、
突っ込むつもりではないのですが、馬鹿正直すぎるご発言。
リーダーとしてそうお考えになるのは当然ですが、
国民の心を揺さぶるせっかくの機会がもったいないと思いました。
組織委はもっと国民が応援したくなる機運を醸成して欲しいもの。
その”何か?”が見えないのです。
ただ、東京大会を人類のレガシーにしたい!では心は動かないですよね。
国民の置かれている現状とかけ離れている上、
大きな夢や希望に繋がる内容がともなっていない。

森会長は機運低下について聞かれると次のようにお答えになっています。
「何かあればそんなことやってる場合じゃないという感情論になる」
「日本の国民の皆さんは『五輪開催はどうですか? 妥当ですか?』という聞き方をすると『五輪開催はあった方がいい』となる。コロナのニュースばかり見ていると、その方にウエートがかかるのは分かる。こんな時にやるべきじゃないとなる。世論調査の取り方はそうです。」
ご指摘なさりたい点もごもっともだと思います。
だからこそ、感情論には心で対抗していただきたかった!

また、簡素化についても一番メスの入れにくいものにまで
実は入れていらっしゃる様子。
「期間中はパーティーばかり。
毎晩同じような人が顔を合わせているが、
思い切ってなくせば良いと思って切り込んだ」
これは評価できますね!
誤解されやすいNO1の元総理、実はたくさんの無駄を
削減するために陣頭指揮をとっていらっしゃる様子です。
こんなプラス材料があるなら、そこをもっとうまく活用すれば
国民の理解→共感→鼓舞に繋がるシナリオもできるのではと思います。

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一方、とても自分たちの生活からかけ離れた宇宙空間のお話ですが、
ドッキングの生中継をずっと流しながら仕事をしていて、
hard catchした後の野口宇宙飛行士の日本語のコメントもグッときました。
Crew DragonにResilienceという名前をつけたり、
"All for one Crew 1 for all"など
今、環境破壊に苦しむ惑星、コロナと戦う人類と共にというメッセージは
多くの方にとってはワクワクするメッセージ。
一貫した戦略があります。
SNSでもイーロン・マスクの活躍が話題になります。
みんなが同じ方向に向かって燃える!(ドラゴンなだけに)
鼓舞する力があります。
月へ再び、その先の火星へと大きな夢を描き、
その第一歩!人類の祭典の形も色々です。

受け手の感じ方は人の数だけ違いますが、
誇りを胸に”人類のために”といえる人々のご努力は
心を動かす力があるはずです。
アスリートの戦いがそうであるように。
宇宙飛行士の挑戦がそうであるように。



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