小説が紙の本で読めるかもしれない事件

2019年頃に10年以上の死にたいと生きていく日々に限界を感じて精神科に辿りついた私。もう元気な時の私がどんなだったかは忘れたけれど、確か中学あたりまでは結構本を読んでた。図書館で借りては期限までに返せない常習犯だったから、本は身近だった。ただ、精神科に辿りついて以降、確実に文字を追えなくなっていた。

文字を読もうとして、そこにある文字は認識できるけど、単語にならない。単語になるまでに他のとんでもない場所の字に目がいく。紙に書いてある文章(特に縦書き)がひどくて、本が読めなくなった。もともとディスレクシアという文字が読みにくい脳みそではあったが、そんなレベルではなく読めなくなっていった。

電子書籍を手に入れてから、電子書籍の読み上げ機能と併用すると読めることに気がついてからはもっぱらそれ専門だったのだが、この前とある事件が発生する。

好きなグループのメンバーが出ている映画を見て、非常に良かったので、そのまま原作を電子書籍でポチろうと思ったのだが、ところがどっこい。電子書籍がないのである。そうだ、この作者さん電子書籍出さない人だった…がっくりである。

ただ、どうしても諦められなくて。彼氏も読んだら貸してと言うし、これはダメなら彼氏なり母親なりオタク友達なりに推しつけよう。そう思って、買った。結果。読めた。

映画で内容がある程度頭に入っていたのも良かったかもしれないが、とにかく読めた。本、紙の本、数億年ぶりに読んだ。本当にリアルに紙の小説を読んだのは5年ぶりとかな気がする。

やーーーん、私本読めてる!がっくりしてごめんなさい、あなたのおかげで小説が紙で読めることが判明しました!嬉しい。とっても嬉しい。

できなかったことができる喜びを味わえたし、前できなかったからって1回で諦めるのはやっぱりもったいないし、思いこみは良くないなってことまで感じた、今回の小説を本で読めたニュースでした。ありがとうございました。

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