見出し画像

超初心者さんに贈るお茶講座①~そもそもお茶ってなに?

できるだけ初歩から説明してみましょ

今までマニアックな記事ばかり書いてきて、もうちょいライトで初心者向けの記事ないの?と思ったので、極端に簡単に初歩に振り切って書いてみることにしました🍵

かなりバッサリざっくり書いてますが、とりあえずこれを理解して徐々に細部や例外を詰めていくのが一番の近道かと思うので、ゆったりどうぞ♨️

なお、米印※のところにはちょっとプラスアルファの情報が書いてあります。

そもそもお茶とは?

世の中お茶、○○ティーと呼ばれるものがたくさんあります。まずはそれを整理するところからいきましょう。

簡単に言うと、「チャノキ」という特定の植物で作ったものだけを指すか、それ以外も含めるか、です。

①狭い意味でのお茶🍵
ツバキの仲間「チャノキ」の葉を原料にした飲み物。これは国際基準でそう定義されています。いわゆる「お茶っ葉」はコレのこと。紅茶、緑茶、烏龍茶は全部このチャノキの一族からできています。

※わざわざ一族と言ったのは、チャノキの中にさらに細かい種類があるからです。紅茶向きとか緑茶向きっていうのもあります。

チャノキ(学名カメリア・シネンシス)
花から溢れるツバキの仲間感


②広い意味でのお茶🌿
①を含め、主に植物や海藻を原料にした飲み物全般。麦茶や昆布茶、ごぼう茶、どくだみ茶、ミントティー、ルイボスティー等々ハーブティー各種、とうもろこしのひげ茶…などなど。出汁やスープ、コーヒーとの境がずいぶん微妙です。

…さて、専門家や公的機関が単に「茶」「tea」と言うときは①と②のどちらをさすのでしょう?

基本的には国際的にきっちり定義されたほう、つまり①の「チャノキの葉から作った飲み物」であるお茶のみを指します。

ということで、①のお茶について深掘りしていきます🍵

紅茶、緑茶、烏龍茶…ってどう違う?

どうやって作ったか、それが問題だ

お茶が「チャノキの葉」を飲めるようにしたものであることはわかった。では、紅茶・緑茶・烏龍茶の違いとは…?

これは、チャノキの葉をどうやってお茶にしたかの違い。つまり加工した方法・手順の違いです🍃お米を普通に炊くとごはん、水多めで長く炊いたらお粥、蒸してついたらお餅…みたいなもの。

ちなみにレアなの含めて6種類あります☕️以下、葉っぱを摘んだあとのざっくりした作り方です。

🟢緑茶:生の葉を加熱する→揉む(または砕く)→乾かす

🔴紅茶:生の葉をしおらせる→揉む(またはねじきる)→発酵(酸化)させる→乾かす

🟤烏龍茶:生の葉をしおらせる→発酵(酸化)させる→加熱する→揉む→乾かす

⚫️黒茶:生の葉を加熱する→揉む→容器に重ねて入れる(微生物発酵させる)→乾かす

ーーーーここから下は日本ではちょっと珍しいタイプーーーー

⚪️白茶:生の葉をしおらせる→乾かす

🟡黄茶:生の葉を加熱する→揉む→蒸らす→乾かす

※紅茶と烏龍茶の"発酵"は正確に言うと酸化酵素によってカテキンが酸化し別の物質に変化すること、黒茶の発酵はぬか漬けや味噌のような微生物による本来の意味での”発酵”です。昔はどうやら発酵と酸化の区別がついてなかったらしく、それを引きずって今に至っちゃってるようで…。

※よく紅茶と烏龍茶の違いについて「完全に発酵したのが紅茶、烏龍茶は半発酵」と言われますがかなり矛盾点が多く、これで覚えると今後茶マニア道を進もうとしたときに確実に詰むのであくまでも「作り方の違い」と覚えたほうが吉です。ISOによる紅茶と烏龍茶の国際標準でも発酵度には言及がなく、製造工程について言及されています。強発酵の烏龍茶もあれば、軽発酵の紅茶もあるのですよ(研究者クラスの方から見たらどこかで整合性が取れてるのかもですが)。

緑茶(煎茶)製造中の一コマ

この6種類は大きな分類で、さらに細かい作り方の違いやチャノキの育て方の違いで種類が分かれます。例えば日本茶の煎茶や玉露、抹茶は緑茶をさらに細かく分けたもの。

緑茶とか紅茶、烏龍茶って分け方はポケモンの「くさタイプ」とか「ほのおタイプ」「みずタイプ」みたいなもんだと思っててください。みずタイプにもゼニガメとかヤドンとか色々いますね🐢

じゃあ日本茶とか中国茶、台湾茶って?

シンプルにどこの国のお茶かって話

じゃあ、よく聞く日本茶とか中国茶、台湾茶、あとはセイロンティーってなんなの?ってなりますね?

これは単純に、どこの国で作られたお茶か、という分け方です。なので日本で作った烏龍茶は日本茶ですし、中国産の紅茶は中国茶、台湾産の緑茶は台湾茶です🍃スリランカ(昔はセイロンと呼ばれてました)の緑茶もセイロンティー。

ただ、日本は緑茶、台湾は烏龍茶をたくさん作っていたり、中国茶は日本で最初に有名になったのが烏龍茶だったりする関係で、日本茶≒緑茶、台湾茶&中国茶≒烏龍茶みたいなイメージがついているので混乱しやすいところ…。

まずは「どこの国で作ったか」っていう単純な分類!と覚えて、その上で「あー、スリランカはほとんど紅茶だからセイロンティー=紅茶のイメージなんだな」と理解するといいと思います。

最近流行りの和紅茶もつまり、日本茶のひとつですよ☕️

一段落したので、まずはこのへんで…🍵





サポートありがとうございます✨サポートいただいたぶんは、お茶や本を買って飲んで読んで新たな記事を書くための原資とさせていただきます!🍵💰️