東京初サイクリング
高校2年生の息子が、スポーツ自転車が欲しいと言った。中途半端なものを買って飽きるくらいなら、20万円位のを買わないと、とそろばんを弾く。
ところで、嫁さんの実家は自転車のパーツメーカーで、LEVELさんという荒川区のハンドメイド自転車メーカーとお付き合いがある。
義父はそのLEVELさんにクロスバイクを作ってもらってしばらく乗っていたが、乗らなくなっていたので、息子がスポーツ自転車に乗りたくなったら譲って欲しいと思っていた。
きっと義父は喜んでくれる。息子はどうか。
その時が来た。
そして、先日メンテナンスをしてもらって、我が家に来た。うらやましい。最高の贈り物。
祭日で仕事が休日の今日は、息子の高校に用事があったんだけど、嫁さんが代わってくれるので、私は息子と自転車に乗ってヘルメットを買ったり、都内を自転車で走ることにした。
自分がスポーツ自転車に乗り始めたのは高校3年の夏だから、ほぼ同じだ。ついこの間の気がするのが不思議。
実際に乗ると、基本的なことをいろいろ伝えなければならない事に気づく。一緒に走って良かった。
ママチャリのようにサドルに尻が乗ったまま、片足のつま先で地面に足を着けているのは不安定で危ないこと。
駐車している車を追い越す時など、左右に位置を変える時には後方をチラッと確認すること。
サドルの位置。ハンドルの高さ。
一つ一つ、優先して伝える事柄から、順に、タイミングを見て伝えていく。
息子が通う高校を過ぎると上野。
上野のY's Roadでヘルメットを購入。
ちょうど予算に合う物があった。
神田のフレッシュネスバーガーで朝食兼昼飯を食べる。
コロナ中は、辛いスパイスを自由に使えなくなっていたのが、また並ぶようになって、それをテーブルに持っていった。
ものすごく辛そうなDEATHと書いてある。
ハンバーガーが届いて、まずはとスパイスをかけると、なんと中ぶたがないのでドバッとかかってしまった。
せっかくのハンバーガーが、激辛選手権に変わってしまった。辛い、というより、針を食べている感じ。おかげで息子との会話が増えた。
さて、必要最低限の用事は済んだ。俺が息子だったら早く帰りたいところだが、一応もう少し走りたいか聞くと、走りたいというので、皇居を一周した。
皇居の大きさに驚いていた。自分の足で体感して分かることってある。
ほぼ一周して、東京駅隣の丸善へ。中くらいの本屋では売っていない参考書が買いたいという。
あった。
丸善からは家に向かうことになるが、他に行きたいところがあるか聞くと、CDを買いたいという。
今どき中古じゃないと逆に買えない。中古でいいと言うので、帰り道の御茶ノ水でディスク・ユニオンへ。
探していたアーティストの物が2枚あり、2枚で合計500円。驚いていた。
ここからは、ひたすら家に向かって走る。
特に息子に注意することもない。
自転車に乗り始めて35年。
その間、毎週のように、自転車でウロチョロしている都内を、今回自転車で息子に案内した。
どこどこに行きたいと言われたら、地図は要らないで一瞬で思いつく。
一人で走るのも楽しいが、他人の目を通して改めて走ると新鮮な発見があった。
彼も日本中、時に外国も走るようになるのだろうか。
よい旅を。
よい人生を。
そして、よい夢を。