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舞台は鏡だそうです

映画PERFECTDAYSを観た後に、さまざまな人の感想を読んで驚いた。

これだけ、みんな違うのか、と。

細かい部分まで、よく気づくなあと感心する文、制作の裏側について批判的に書く文、ただただ肯定的に書く文。

映画を観た2週間後に、安藤玉恵さんの一人芝居に行った。

舞台の中に、自分自身が考えていたことが溢れている気がして、noteに感想を書いた。

書き終わって、これはお芝居の感想と言うよりも、感想のふりして、自分の言いたいことを言っているだけじゃないかとふと、頭をよぎった。

そして一昨日、100分de名著の「ハムレット」を見返していた時のこと。

第四回(ハムレットの最終回)にゲストで狂言師の野村萬斎さんが出演。

ご自身もハムレットを演じて来られたそうで、最後の方はシェイクスピアの演劇論になって、こんな事を言った。

「舞台とは、観る人自身を映す鏡である」と。

なるほど。

PERFECTDAYSを観た人の感想がみんな違うのも、安藤玉恵さんの一人芝居の感想を書いて結局自分の言いたいことを言っていると思ったのも、芸術っていうのは、自分自身を映し出す鏡だからか。

いい作品ほど、自分自身を映し出してくれるそうだ。

そう言えば、神社のご神体は鏡だったりする。

自分自身を映し出す、ということは宗教的、芸術的なことなのか。

考えてみると、日々の眼の前に広がっている世界全てが鏡であり、それをどう感じるかは、人それぞれであり、自分自身を映し出している。

自分の心が豊かになれば、鏡に映るものも、豊かに見えるだろう。

曇って何も見えないときには、自分が疲れているんだと思って、心身ともに休ませてあげるのも良いだろう。

曇った心を拭いて、人生をすこしでも照らしてくれるのが、芸術かも知れない。

そう言えば、話が飛びますが、去年の6月にうちの商店街に稽古場を持つ演劇の人達によって、演劇祭を商店街の中の2箇所で、何作品か行われました。

私は、私と姓が一緒という珍しい演劇青年がいたので、それを観に行くと、もう一つの演目も合わせて見られました。

コンセプトは「ほぐしばい」

演じられる辻村優子さんは、もう一つのキャリア、リラクゼーションのマッサージ師でもあり、彼女の一人芝居を観ることで、もみほぐされるような感覚になることを目指されての演技。

その感想を以前書いたところ、そのnoteがリンクされました。

今年もその演劇祭は行われるそうです。

ぜひ皆さんも、お立ち寄り下さい。

商店街には、遠くから自動車でも来るような有名な銭湯もあります。

商店街は、自分自身を映し出す鏡になるだろうか。

That is a question.