家族と旅と歪み
自分は物心ついた頃から「家族」が苦手だった。両親はよく夜遅くに酔っぱらい居間で喧嘩をし、それを姉が止めさせるために居間に降りて、さらに大声で喧嘩をする。夫婦+親子喧嘩だ。私は布団の中で早く終わらないかと祈っていた。
また、私と姉が遅くまで起きていると、父が子供部屋に入ってきて小学生の姉をベルトで叩いた。私は布団の中に潜って早く終わらないかと祈っていた。
母は去年の春に亡くなった。
今は、父は姉と仲がとても良い。
人間は不思議だ。
この数週間、私は家の用事で、週一日しかない休日がつぶれて、リラックスして過ごす時間がなかった。
今日、突然父が、お盆だから来週の日曜日にみんなで集まろうと言った。
去年やっていないのに、何故か今年はやるという。
数ヶ月前にも米寿のお祝いを自分としては頑張ってやったので、気持ちがもう擦り切れている。お返しだ、というが自分にとっては身を切られるほど辛い。
自分が大学に入り、自転車の旅をせずにはいられなくなった時の気持ちが蘇ってきた。
大学時代は、勉強をほとんどせず自転車で旅ばかりしていた。
家から逃げるように旅をしていたけれど、いつも気づくのは、どんなに離れても結局家に戻るしかないことだった。若い自分には屈辱的であったが現実として受け入れるしかなかった。
ゆがんでいる私の心に、旅の世界は美しく見えた。
世界には歪んでないものなど、一つもないのだから。
全然関係ないですが、今日の最後、この動画に救われました。
今晩は、天ぷらよりコロッケだなぁ。
おやすみなさい。