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一歩も引かない

昨晩、息子とケンカした。
それは、今までとは違う、
私が息子を叱るのではない、
彼にも彼の主張があり、
私にも私の考えがある、
立派な「ケンカ」だったのだ。
中身はともかく。

途中、娘に、
「ママ、お兄ちゃんのこと怒ってるの?」
と聞かれて、
「違うよ、ケンカしているの」
と答えたのだ。

どちらも、お互いの目を正面から
じっと見て、一歩も引かない私たち。
ここ最近では一番の目力が出たはず。

そんな風に目で戦いながら、
私の頭の中では、
「あぁ、こんな風に強く主張するようになったんだな、感慨深いな」
なんて思っちゃっていたんだけど、
どちらかともなく、お互いこの平行線の状態を
同意したかのごとく、
うなずき合い目をそらした。

その後は、少し私の様子を伺うような
息子の動きを横目に、
私も彼の様子を意識しながら
距離をとって過ごした。

娘の寝かしつける時間になり、
子どもたちが「おやすみ」を言い合うと、
息子がそっと
「ママ、さっきは言いすぎた」
と言ってきた。

私は内心
「この子の素直さには勝てないな」
と思い、
「ママも言いすぎた。でも謝らない」
と言ったけど、
「キミのそういうところは、キミの強さだなぁ」
とも呟いた。

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