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コロナ対策は?五輪は?どうなる都知事選。主要候補者5人の政策比較

任期満了に伴う東京都知事選が6月18日、告示されました。過去最多となる22人が立候補(25日に1名撤退表明)、17日間の選挙戦に入りました。新型コロナウイルス対策や、来年夏に延期された東京五輪・パラリンピック開催の是非などが主な争点です。主要5候補の政策をまとめました(届け出順)。

■れいわ新選組 代表 山本太郎氏(45)

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◆新型コロナウイルス対策 
総額15兆円で、コロナ損失を補填。コロナ失業者に職を

全都民に10万円を給付
●授業料1年間免除(小学校・中学校・高校・大学・大学院・専門学校等)
●中小企業・個人事業主の前年度事業収入と今年度事業収入のマイナス分を補償
●病院の減収に対し、災害時と同様に前年度診療報酬支払額を補償
●(第2波、3波の際)全都民に10万円給付
●(第2波、3波の際)全事業者へ簡単なWEB申請で受け取れる100万円を支給。中小企業・個人事業主に対し無利子・無担保・繰延可能の融資
●(第2波、3波の際)全世帯の水光熱費を1年間免除。医療従事者やエッセンシャルワーカーへ日額2万4千円の危険手当を支給。「スピード感」ではなく、「スピード」を重視。
●ロストジェネレーション世代を中心にコロナ不況で職を失った人々に安定した職を
●都立病院の独立行政法人化の中止
●保健所の予算と人員増、PCR検査・隔離・入院体制を拡充
●医療者はもちろん、バス・タクシードライバー、駅員、保育・介護職等のエッセンシャルワーカー、濃厚接触者、コロナウイルス感染の疑いのある者が、優先的に検査できる体制の構築

◆東京五輪・パラリンピック
「中止を」

世界各国のコロナウイルスの感染状況を鑑みれば、来年の五輪開催は不可能。五輪開催にしがみつけば、第2波、3波への正常な判断が行えず、コストも余分にかかる。開催都市として、ハッキリと五輪中止をIOCに宣言。

【山本太郎氏 第一声の動画はこちら⇩】

参考:「山本太郎 東京都知事候補特設サイト」


■現東京都知事 小池百合子氏(67)

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◆新型コロナウイルス対策
第2波による感染拡大の防止・感染症対策の強化

●東京版CDC(疾病対策予防センター)の創設
●PCRほか各種検査体制の強化
●重症・軽症患者の医療体制の整備
●病院・医療従事者へのサポート強化
●救急搬送体制の強化
●マスク・消毒液などの衛生資材の備蓄
●ワクチン・治療薬の開発支援強化
●オンライン診療の拡大
●保健所業務の効率化・デジタル化、緊急時に備えた都と区市との連携強化
●医療機関・社会福祉施設における感染防止策の強化
●地域の医療機関への支援・連携の見直し強化
●都立・公社病院改革を活かした感染症医療体制の充実
●疫学的調査の強化、組織体制強化による感染症対策全般の再検証
●国と連携した水際対策の強化
●高リスク業態への働きかけの強化(ガイドライン作成・対応への支援など)
●都民への関連情報の提供体制の強化

◆東京五輪・パラリンピック
「来年開催を」

オリンピック・パラリンピックにつきましては子供達の大変大きな希望になっております。ただし、課題はたくさんあります。それらを1つ1つ、国やIOCなどと連携しながら進めて、また、簡素化、さらには費用の縮減ということを進めて、都民の皆様方のご理解が得られる形で進めていきたいと考えております(18日発言)。

【小池百合子氏 第一声の動画はこちら⇩】

参考:「小池ゆりこ オフィシャルサイト」


■元日弁連会長 宇都宮健児氏(73)

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新型コロナウイルス
医療体制を充実させ補償の徹底

●第2波に向けて、症状の有無に関わらずすべての濃厚接触者が検査を受けられるよう積極的検査体制の充実
●医療崩壊を防ぐためにも、医療、介護、福祉の現場の安心と安全を確保するため、従事者と入院患者・入所者にPCR検査を積極的に実施できる体制を整える
●抗体検査を広く東京都として実施し感染状況の全体像を把握
●医療崩壊を起こさないため、医療、介護、福祉施設への必要な財政支援を国と協力
●保健所を増やし、職員数も増員。国と協力し、東京都としても感染症研究施設の充実
●自粛・休業などにより収入が減少した中小事業者に対する補償、仕事を失ったり収入が減少した非正規労働者、フリーランス、学生などに対する生活補償を徹底
●東京都生活福祉部保護課にフリーダイヤルで相談可能な「生活保護なんでもホットライン」を設置

◆東京五輪・パラリンピック
「専門家の判断次第でIOCに中止働き掛け」

感染症対策の専門家が来年の開催が困難であると判断した場合は、IOCに中止を働きかけ、中止になったことで浮いた予算はコロナ禍で被害にあった都民の支援に回す。招致段階で不正があったといわれている東京五輪について、税の使われ方が適正であったかの検証、第三者委員会を設置するなど検討。

【宇都宮健児氏 第一声の動画はこちら⇩】

参考:「宇都宮けんじ公式サイト」


■前熊本県副知事 小野泰輔氏(46)

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◆新型コロナウイルス対策
「経済活動と"両立"目指す」

●科学的なエビデンスに基づき、特定業種に絞った規制と従業員を中心とした補償を実施
●発令条件が不明確な「東京アラート」、時間がかかりすぎるロードマップの即時見直し
●現場のIT化の徹底、区の保健所の支援と東京都との情報共有などを通じ、明快な指標と数値目標を設定・公開
●新型感染症を前提とした首都直下型地震等に備えた危機対応マニュアルを策定
●支給が著しく遅れている都の休業協力金問題を解決する仕組みづくり
●第2波、第3波の感染拡大に備えて都内に新型コロナICUセンターを整備
●医師が必要と判断した全員が、速やかにPCR検査を受けられるように機器と体制を拡充。抗体検査を大規模に行い、大学、研究機関等と連携、科学的な感染拡大対策
●「夜の街」の風評被害を払拭したうえで、ウィズ・コロナの時代の新しい魅力を創出し、ナイトタイムエコノミーを推進
●ウィズ・コロナを見据えた「オープンウェア」な都市計画を策定。屋外でも完結するライフスタイルを東京から発信
●テレワークのさらなる導入推進等を図り密を避け、感染リスクを下げるとともに、多様なライフスタイルに柔軟に対応できる働き方を普及、定着

◆東京五輪・パラリンピック
「再延期も視野に確実な開催目指す」

2024年への延期も視野にIOC等と再交渉を行い十分な感染症対応の時間を確保しながら、都民の希望である東京大会は確実な開催を目指す。

【小野泰輔氏 第一声の動画はこちら⇩】

参考:「小野泰輔オフィシャルサイト」


■NHKから国民を守る党 党首 立花孝志氏(52)

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◆新型コロナウイルス対策
「過剰な自粛には反対」

医療崩壊が起こるぐらい、もう起こってしまってどうしようもないまでは経済は止めない、活動を止めないということをやっていきたい。ものすごくわかりやすく言えば、限りなく今のブラジルに近い、ブラジルの政権のような形でやりたい。
もう少し誤解のないようにいうと、やはり高齢者ですね。60代以降の方が感染すると死に至るっていうデータがはっきりと出てます。後は糖尿病などの基礎疾患ということなので、こういう方々は自主的に実行されるのかどうかこれは命令とか要請じゃなくて選択をして頂いて、家族と離れてコロナの感染を防ぎたいという方は宿泊施設に入っていただくなど、社会、今の経済をまわしていない、仕事に出ていない現役世代じゃないところが死に至るわけですので、感染者数ではなく死者数というのにポイントを置いてですね、自粛を仮にするとしても命というものを中心に考えていきたい。
(16日会見)

給付金に関しても勿論支給したいというのがあります。できれば100万円という形で14兆円ぐらいの予算を組まなければいけないかなと思っています。1ヶ月休業要請すれば少なくとも10万から20万いるだろう、と。おそらく冬にはインフルエンザとともに第二波がくることはほぼ間違いないと確信しているので、14兆円ぐらいの東京都の公債の発行でもして、ワクチンができるまでは、都民にお金を給付していかなければならない、していきたいというのが私の答えです。(18日会見)

◆東京五輪・パラリンピック
「2024に再延期を」

誰がどう考えても来年できるというのは不可能というか、やめておいた方がいいと思っていると思いますが、言い出すことができないのだろうと思っています。オリンピックというのは4年に1度やるものであって、2024年、今から4年後のパリを東京にしてしまって、パリには今から8年後ということで、不安定なまま不確定なまま、来年また競技場を抑えてスケジュールを組むというよりも「4年後に」ということを長期的に見て、2024年に東京、2028年パリということを早めに提言したいと思います。
(18日会見)

【立花孝志氏 第一声の動画はこちら⇩】


■立候補者22人は以下の通り(届け出順) 

▽山本太郎氏 (45)       れいわ新選組代表
▽小池百合子氏(67)  現職
▽七海ひろこ氏(35)  幸福実現党 (25日撤退表明)
▽宇都宮健児氏(73)  元日弁連会長
▽桜井誠氏(48)       日本第一党
▽込山洋氏(46)       無所属
▽小野泰輔氏 (46)     前熊本県副知事
▽竹本秀之氏(64)      無所属
▽西本誠氏(33)       スーパークレイジー君
▽関口安弘氏(68)      無所属
▽押越清悦氏(61)       無所属
▽服部修氏(46)        ホリエモン新党
▽立花孝志氏(52)   NHKから国民を守る党党首
▽さいとう健一郎氏(39)ホリエモン新党
▽ごとうてるき氏(37)(略称)トランスヒューマニスト党
▽沢しおん氏(44)      無所属
▽市川ヒロシ氏(58)庶民と動物の会
▽石井均氏(55)       無所属
▽長澤育弘氏(34)      無所属
▽牛尾和恵氏(33)      無所属
▽平塚正幸氏(38)      国民主権党
▽ないとうひさお氏(63)無所属

東京都のかじ取りを担うのはだれになるのか。投票は7月5日(日)に行われ、即日開票されます。