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取引2兆円回復も始値を挟んだ動きに終始。米国長期金利上昇、金融政策修正で保険・銀行活況。(2022年12月28日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

市場総括

2022年12月28日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。終値は前営業日比107円37銭(0.41%)安の2万6340円50銭でした。

Google Finance より引用
Google Finance より引用

前日の米国株市場は上昇、下落のまちまちな動き。ナスダック市場の下落で半導体関連などハイテク系の値嵩株が売られ日本市場は売り先行のスタートとなりました。

下げ幅を縮小して戻りをためしましたが、材料は不足して、始値を挟んでの動きに終始しました。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

休み明けの米国市場は上昇と下落のまちまちな展開となりました。ダウ工業株30種平均は小幅に続伸して、前営業日比37ドル63セント(0.1%)高の3万3241ドル56セント、ナスダック総合株価指数は反落して、前営業日比144.637ポイント(1.4%)安の1万0353.226で取引を終えました。

前日の日本市場同様、中国政府がゼロコロナ政策を緩め、入国時の規制を緩和するとのニュースで中国経済への期待が上昇の要因となりました。中国関連と分類されるキャタピラ、ナイキなどが買われ上昇しました。

一方、米国の景気後退に対する懸念は根強く、上値を追って買い上げる積極的な取引は見られませんでした。長期金利が上昇したことはハイテク関連の銘柄を押し下げ、ナスダックは1%を超える反落で終わりました。

日本市場の動向

日本市場は年末ムードで材料が少ない中、米国市場でナスダックが下落したことを背景に売りが先行してスタートしました。ハイテク関連で半導体関連の値がさ株が売られ、下げ幅を250円以上に広げましたが、売りが一巡した後は押し目を拾う買いが入ることで下げ渋り、始値を挟んでの動きに終始しました。

連日高値を更新する銀行、保険業は本日も強く、上昇をリードしました。食料品、倉庫、建設などの内需・ディフェンシブ業種も上昇、鉱業、空運、海運業などの景気敏感業種は売られました。

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は二日連続で上向けのギャップを開けてから、下向きのギャップを形成しながら反落しました。上下ひげが長く実体が薄い迷いのローソクで、10月13日の安値を割り込んだ12月23日の安値に近づきました。

Google Finance より引用

全体的には12月21日を起点とするボックス圏の中に収まる動きですが、残りの営業日ではこの中で推移する可能性が高いでしょう。ただし、外部環境によっては12月23日の安値を割り込み、下げが加速する形で新年を迎える可能性も無視できないでしょう。

いずれにしても今回の確認ポイントも26,000円をキープできるかです。

商いは2兆円を回復しました。東証プライムの売買代金は概算で2兆3226億円。売買高は10億4796万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は911、値上がりは826、変わらずは101でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

年末相場の特徴をそのまま見せてくれる相場で、上げ下げを繰り返し、不安定な動きとなった1日でした。この状況で2日もギャップを開けながらの上昇があったので、その反動による売りはいつ出てもおかしくないタイミングでした。

28日の本日を除くと、大納会の30日まで残す営業日は2日。大きな波乱なく終わる場合は26,000円台で今年の相場は終わりを迎えます。本日までで損益を確定する売りは大体終わり、その分の再投資や新年度の買いが入るので明日の午後からは反転して上がる動きも考えられます

取引量が限られるので、力強い上昇は期待しにくいですが、一定の範囲を保って終わる場合は、新年の相場に対する期待が持てるでしょう

一つ気になるところは米国の長期金利と為替の動向です。4%台をつけてから下落傾向にあった10年物の利回りは直近上昇傾向に変わり、それに伴いドル・円の動きも円安の方に振れています。日銀の金融政策修正で弾みがついた銀行・保険は米国長期金利の上昇でさらに加速がついたので、引き続き注目に値します

一方、円安の進行で普通は真っ先に恩恵を受けるのが自動車関連、なのに現在はその様子が見当たらず、本日も小幅な上昇で終わりました。自動車関連への逆風がいつまで続くのか、こちらも確認ポイントの一つです。

各市場の動き

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