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テレワークゆり物語 (159)変化の時代だからこそ「温故知新」

「お母さんがおばあちゃんの事を大切にしているのはわかる。でも、どこかで割り切らないと、キリがないよ。」

昨年亡くなった母のモノを整理する度に、娘たちから何度も言われた。

母の相続手続きでいまだ大変な毎日を過ごす中、倉庫として使っていたスペースをリフォームして、活用することを決意した。

母が25年経営していた「ブティック&喫茶」を「テレワーク&喫茶」にリニューアルするときは、母がいた。「これ、いる?」「これ、いらない?」と本人に確認しまくって、最後に残ったものを保管していたスペースだ。

その後、半年で母が亡くなり、そのまま、大切にしていたものが残っている。これを整理するのは、やっぱり心が痛む。

そうだよね。いつまでも、こだわっていちゃ、いかんよね。

結局、母が大切にしていたクローゼットだけは残して、他は整理した。が、リニューアルした新しいスペースでは、アンティークなクローゼットはなじまない。奥の部屋にひっそりと存在するしかない。

月曜の朝、朝風呂につかりながら、ふとダーウィンの言葉が頭に浮かんだ。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である

チャールズ・ダーウィン

母の古いクローゼットの話とは次元が違うが、「変化」は大事だ。うん。

続いて、もうひとつの言葉が頭に浮かんだ。

温故知新 (ふるきをたずねてあたらしきをしる)

これまた、次元に加えて、意味も違うが、自分なりに妙に納得した。

「継ぐ」ということは、「モノ」ではなく「ココロ」を大切にして、変化すること。

変化するときこそ、古きを大切にして、何を残せばいいか、どう変わればいいか、真剣に向き合わなくてはいけないのだ。

今から思えば、「ブティック&喫茶」を「テレワーク&喫茶」に変化させたときは、「サイフォン珈琲を丁寧にいれる」にこだわった。

お客さんの層も、働く人も、課金のしかたも、コンセプトも変わったが、時代の波に乗り、1年経ってようやく定着してきた。

これからも、新しいことを追いかけ、変化し続けよう。
でも、古いことも大切にし、良き方法、良き工夫、良き道を探っていこう。

あまりにも個人的な、古いクローゼットの話から、大きなことを言っているなあ。でも、悪くない決意だ。

よし。お風呂をあがったら、仕事が始まる9時までに、noteを書こう。
いそげっ。

                   令和5年6月26日 (月) 8:30 記す

※冒頭の写真は、2017年の「ブティック&喫茶『パステル』の風景。父と母と、当時生駒に住んでいた次女と、クローゼットが写っている。


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