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テレワークゆり物語 (157)少子化対策「こども未来戦略方針」案におけるテレワーク

6月1日、こども未来戦略会議(第5回)が開催された。

ここで提示された「こども未来戦略方針」案は、いわゆる『異次元の少子化対策』として、今月末に閣議決定されるであろう、重要な素案である。

6月1日の会議で提示された「こども未来戦略方針」案

メディアの報道では、予算をどう確保するか、また「児童手当の拡充」「出産の負担軽減」「育休の給付金」など、金銭的支援が中心となっている。これらはもちろん最重要であるが、世間の議論の通り、予算の継続的な確保という大きな課題を伴う。

それと並行して実施すべきは、「男女ともに、子育て中でも働き続けることができる」社会にするための施策である。

田澤由利が夢見るの理想サイクル

そんなにうまくいくわけが無い、と言われるかもしれないが、この流れに乗るための施策は、少子化対策だけでなく、未来の日本を救うことになると信じている。

「こども未来戦略方針」案をその視点で見てみよう。
今後の施策については、『Ⅲ-1.「加速化プラン」において実施する具体的な施策 (P13)』に記載されている。

Ⅲ-1.「加速化プラン」において実施する具体的な施策 (P13)

この章の中から、「(子育て中であっても)しっかり働き続ける」ための項目をピックアップしてみた。

経済支援ではなく「働く」ための施策をピックアップした

上記の中でも、長年テレワークを推進してきた私としては、以下に注目していただきたい。
P21
 (2)育児期を通じた柔軟な働き方の推進 ~利用しやすい柔軟な制度へ~

以下、その抜粋である。

こども未来戦略方針案の中の「テレワーク」に関する記述

別途、ニュースやSNSで話題となった『子ども3歳まで、企業に在宅勤務を義務化』の動きが組み込まれているのだ。

このことは、「男女ともに、子育て中でも働き続けることができる」社会へ大きな第一歩となると確認している。

なお、この方向性については、厚生労働省の「今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」にて検討されてきた。
ちょうど、5月30日に開催された「第8回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」にて、報告案が提示されているので、詳しくは別途お話をしたいと思う。

最後に、5月17日のこども未来戦略会議(第3回)の議事録の中から、NPOまんまの新居構成員からの素晴らしいご発言を見つけたので、記載しておく。

また、今回、時短勤務の方への給付というところも検討されているかと思いますが、本来であれば、フルタイムで働いていても男女ともに子育てに参加できる社会であるということが望ましい姿なのではないかなと考えています。時短勤務は今、女性の取得のほうが多いですし、長期化するということで改めて男女の子育ての役割分担が女性に偏っているというような状況でもありますので、そもそも皆が定時を早めるですとか、テレワークができるですとか、そういうような働き方改革を前提として、そういうことを推進している企業に対してインセンティブを与えるというようなほうに予算を振り向けるということのほうが、共働きの子育ての本来の意味での推進になっていくのではないかと感じています。

こども未来戦略会議(第5回)の議事録 P12、NPOまんまの新居構成員のご発言から引用

まったくもっての同意である。

※冒頭の写真は、生まれて間もない頃の孫。パパを見つめる表情がかわいいので、写真の再利用。(ばば馬鹿) 
テレワークゆり物語 (45) 男性の育児休業取得とテレワーク 


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